-荒くれザンク編- 4
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一変し、凶器のような表情に変わる。
金髪ポニーテールで右目が赤、左目が金色のオッドアイの瞳を持った、白いワンピースの美しい少女に視線をやる。
またあの残酷な行いが行われるんじゃないかと、娘たちは一気に震えあがり少女へと視線が集まる。
ゆっくり男はケタケタ笑い剣を地面に引きずりながら少女に近寄よっていく。少女は動じず怖気づ、真っ直ぐ男の目を見つめ男もまた少女の目を見つめながら…剣を振り上げる。…が
「やめろ、ザンク」
突如、何処からか瞬間移動してきた あのヨナを誘拐した般若の面の紅き鎧の騎士が男の背後に一瞬で移動し剣を持つ腕を掴み、振り下ろそうとしたのをのを止めた。
「あぁ?よぉ、叢じゃねぇーか。オレ様に命令するたぁ、偉く出世したなぁ、あぁん?」
掴まれた腕を振りほどき、般若の面の紅き鎧の騎士を睨みつける。
般若の面の紅き鎧の騎士は男から離れ少女の方を向き低いドスのきいた男のような声で
「……その娘は殺すな。大事な“人柱”だ」
“人柱”と聞いて男は少し驚きそしてまた高らかに笑いだし、超ご機嫌そうに娘たちを見まわし剣を娘たちの方へと向け
「はぁ、こいつが?ギャハハハッじゃぁ、他の奴らは好きにしていいってことだよなぁ!?」
「ああ…。人柱さえ無事ならあとは好きに処分しろと。王の命だ」
好きに処分しろ…と聞いた娘たちは一気に絶望してゆき皆悲しみに満ちた声をあげる。
「そ、そんな…」
「えーん、おうちに帰りたいよー」
「ああ…どうか神よ。わたくし達をお救いくださいませ」
絶望に哀しむ娘たちを横に少女は
「……ひとばしら?…なんのこと?」
なぜ自分が人柱なるものに選ばれたのか
そして人柱とはいったいどうゆう意味なのかただ一人、男と般若の面の紅き鎧の騎士には知られないように考え込む。
何故ならひとつ選ばれるような心当たりがあるからだ…。
だがそれはできる事なら思い出したくのない記憶、いや自らの意志ではきっともう思い出す事すらできない、心を蝕むだけのウイルス。
それは遠い遠い昔と思いたいくらいな昔に 自らが犯した罪 封じ込めた過去の話 すべてが闇に落ちた禁じられた話--
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