第24話 猟犬の群れに帰る迷い犬達
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のは既に決定済みですので」
「それは・・・・・・私達を取り返そうとした私たちの仲間の引き渡し交渉も含めての事ですか?」
「話が速くて助かります。その時に雷画の爺さんと同伴してもらう事になりますが、それで構いませんか?」
「「はい・・・」」
これで話は済んだ。もう、自分達と士郎との関係は他人同然なのだと、今さらながらに気持ち的に頭を垂れたくなるほど気が沈んだまま、宛がわれた部屋に戻ろうと踵を返す。
だが士郎からは、それで終わりでは無かった。
「あと御2人――――いや、2人とも」
「「は、はい!?」」
まさか話が続くと思っていなかったので、2人とも同時に慌てて振り向く。
士郎自身は2人を見ることなく、下ごしらえを始めながら言う。
「図々しいかもしれませんが、僅かな期間とは言え2人はこの衛宮邸の一員――――家族でした。それは俺の中では今も変わっていません。その事を如何か忘れないでいて下さい」
「「・・・・・・・・・・・・・・・」」
まさかの言葉に面喰らって固まる2人。
「言いたい事はそれだけです。ではおやすみなさい。ティーネさん、リズさん」
既に本名を把握されているにも拘らず、仮初の名で未だに呼んでくれた士郎に対し、心なしか2人揃って頬を紅潮させるのだった。
また、である。
−Interlude−
日が開けて、既に登校時間どころか授業すら始まっていると言うのに、もうすぐフランク・フリードリヒも到着する時刻にフィーネとリザを同伴させた士郎が何故かいた。
「士郎。これはあくまでも藤村組の問題の延長線上じゃ。お前が付き合う義務は無いのじゃぞ?」
「ですが権利はあります」
「し、士郎・・・」
「私達を庇う必要は――――」
「大いに有る!」
休学する必要は無かったのではないかと言う気遣いからの雷画の言葉に、士郎は頑なかつデスマス口調で応じる。
更には2人が士郎を宥め止めようとしても、断固とした態度を崩すつもりはない様だ。
その士郎の反応に思うところがあったのか、嵐臥が圧を掛ける。
「お前が気になってるのはそいつらの処遇だろ?俺達がそんなに信用できないのか?」
「信用できるか否かではありません。たとえ短い時間と仮初の名であったとしても、2人とも間違いなく衛宮邸の一員であり、家族だったんです。なら家の大黒柱である俺が彼女たちの処遇を見届けるのは当然でしょう」
自分の圧力にも負けず、一切怯みもせずに目線も逸らさず堂々と言い返す士郎に、深い溜息をする。
「まったく血が繋がって無ぇのに、こういう事に対する時は切嗣とそっくりの目ぇしやがって」
士郎の譲る気は無いと言う
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