第44話 鬼の一行、海鳴へ向かう
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彼だからこそ驚きを隠せなかった。何しろ声をかけられるまで気配を全く|《・》感じさせなかったのだ。
そんな土方の心情を察していないのか、気付きながらもあえて言わないのか、ただ笑顔を浮かべながら指示を出した。
「お静かに。今この海鳴は貴方方が思う程安全ではありません」
「どういう事だ。テメェは一体何を……」
「そちらがお聞きしたい事やこちらがお話ししたい事は沢山ありますが此処では……
黒スーツの青年の言葉に土方は周囲の警戒を改めたが、不審なモノは見つからなかった。だが何処からか気味の悪い視線を感じた彼は青年の言葉に従う事にした。
「わかった。それじゃ何処で落ち合う?」
「今から10分後、この駅の西口から出て15分ほど歩いた先に公園があります。そこで……」
そう呟いた後、青年は駅の西口へと向かい、人込みの中へ消えた。それを見届けた後、土方たちは周囲を警戒しながら10分後行動を開始した。
そして青年の指示通り西口から15分かけて歩いた先に公園があり、その先のベンチに先程の青年が座っていたがそこに隙が無い事は土方も気付いていた。さらに言うなら、今この公園には青年と土方達を除いて周辺には誰一人いない……つまり此処でようやく話すという事だ。
「ああ、自己紹介がまだでしたね。僕は緒川慎次。この度は我々のボスの呼び掛けに応えて頂き有難う御座います」
「土方歳三……つってもどうせ俺達の事はとっくに調べがついているんだろ?いい加減テメェらの目的を教えたら良いんじゃねぇのか?小川さんよ」
「そうですね……では、僕について来て下さい」
「おう」
そうして土方達はスーツの青年…小川の案内のもと、合流場所へと向かった
一方、土方達が小川と合流する数時間前…
−−−バキィッ!−−−
「この役立たずがぁっ!!!」
「ぐっ!」
あるアジトで暴言を吐きながら暴れるのは牛柄の模様の犬の男…法玄が赤髪の剣客…緋村抜刀斎を殴り飛ばしていたのだ。
その理由は先の戦いでユーノ達管理局の人間を誰1人仕留めることなく、失敗に終わった事により法玄は怒り心頭に
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