ターン65 鉄砲水と大蛇の深淵
[6/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ット。これでターンエンド」
グレイドル・アリゲーター 守1500
「ではワタクシのターン。魔法カード、スネーク・レインを発動。手札を1枚捨てることで、デッキから墓地へ爬虫類族モンスター4体を送り込みましょう。お逝きなさい、レプティレス・ナージャ。そして邪神官チラム・サバクを3体」
いきなり墓地肥やしにより、4体ものモンスターを墓地に送りこむスノウ。爬虫類族、か。
「魔法カード、悪夢再びを発動しましょうかねえ。ワタクシの墓地に存在する守備力0の闇属性モンスターを2体回収し、手札に。これで準備は整いました。手札の邪神官チラム・サバクは手札が5枚以上存在するとき、リリースなしでの召喚を可能とします」
邪神官チラム・サバク 攻2500
手札の枚数でリリースを減らせる、という聞いたこともないような召喚効果を持つ、下半身の代わりに無数の蛇がうごめく邪神官。確かにスネーク・レインの手札コストを考慮しても最初のドローを合わせて手札は5枚、条件は問題なく満たしている。
「バトル。チラム・サバクで攻撃!」
無数の蛇の頭が一斉にこちらを向き、牙の生えた口を開きビームを放つ。その光にアリゲーターが呑みこまれ、体が削られ千切れていく。
だが、その状況を楽しむかのようにアリゲーターの巨大な口がにやりと笑いの形に歪んだ。最後にはこちらに向けて器用に尻尾を振ってみせる余裕まで感じさせながら、その姿が消滅する。
邪神官チラム・サバク 攻2500→グレイドル・アリゲーター 守1500(破壊)
「この瞬間、戦闘破壊されたアリゲーターの効果発動!グレイドルは破壊されてなお相手モンスターに寄生し、その体を掌握する!こっちに来い、チラム・サバク!」
たまたま開いていた蛇の口のひとつから、銀色の液体が飛び込む。その後人型の上半身が数秒間空気を掻きむしり苦しむようなジェスチャーをするも、すぐにその顔から表情が消え額に銀色の紋章が浮かぶ。これで、攻撃力2500は僕のものだ。
「ふむ……ターンエンドしましょう。なんですかあなた、人のモンスターをリリースする下品なテーマの次は人のモンスターを奪う下品なテーマですか?人格がそのままデッキに現れていますよ」
「わかる?いやー人格者って辛いね、どれだけ隠そうとしても、このにじみ出る品格は隠しきれなくてさー」
我ながら子供っぽいとは思うけど、ついつい言い返さないと気が済まない。もうちょい気の利いた返しができれば満点だけれども、思ったよりスノウの煽り耐性は低かったらしい。ちょっと見ているだけでもはっきりと、その苛立ちが手に取るようにわかる。
清明 LP4000 手札:3
モンスター:邪神官チラム・サバク(攻・アリゲーター)
魔法・罠:グレイドル・アリゲーター(邪
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ