第一幕その四
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木樵がお手紙を取って読んでみますと。ジョージが読み終わった木樵に尋ねました。
「オズマ姫からは何て」
「うん、ウーガブーの国にね」
「あそこにですか」
「行って欲しいってあるよ」
「そうなんですか」
「今からドロシーが来るらしいよ」
このお城にというのです。
「そう書いてあったよ」
「ドロシーさんが」
「そして僕とかかし君は一緒に残って欲しいらしいね」
「このお城に」
「そして君達とドロシー、それにね」
さらにというのです。
「ファイター大尉にも声をかけたらしいから」
「大尉さんにですか」
「そうだよ」
木樵のお友達にして最も忠実な家臣の一人です。木樵と同じブリキの身体でブリキのサーベルを使います。
「合わせて七人でね」
「ウーガブーの国までですか」
「行って欲しいらしいね」
「そうですか」
「アン王女を助けに」
ウーガブーの王女にして国家元首であるアン=アンヤコレヤ王女です。かつてオズの国全ての征服を考えたこともある中々威勢のいいお姫様です。
「行って欲しいってね」
「あの人ですか」
「そうだよ、いいかな」
「はい、それでしたら」
ジョージも他の皆もです、特に反対することもなく。
「僕達も」
「是非」
「アン王女がお困りなら」
「ウーガブーの国まで行かせてもらいます」
「そうさせてもらいます」
「それじゃあね、ドロシーが来て」
そしてというのです。
「大尉も来るから」
「ファイター大尉ですね」
「君達はまだ大尉と一緒になったことはないね」
「そういえば」
そうだとです、ジョージは答えました。
「そうでした」
「そうだね、それじゃあね」
「大尉ともですね」
「一緒にね」
「行くこともですね」
「楽しんでね」
「わかりました」
このことにも頷いたジョージでした、そして皆も。
「そうさせてもらいます」
「それじゃあね、ただね」
「ただ?」
「ウーガブーの国で何があったか」
そのことはといいますと。
「それはわかっていないんだ」
「そうなんですか」
「どうもね」
「何ででしょうか」
「手紙には起こったんじゃなくてね」
どう書いてあったかといいますと。
「起こるって書いてたよ」
「これからですか」
「何か予言があったらしいんだ」
「予言ですか」
「グリンダが伝えてくれたんだ」
カドリングの国を治めるこの人がというのです。
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