第一幕その二
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「大好きです」
「どの国のコーヒーも面白いですね」
恵梨香はこんなことを言いました。
「それぞれの色で」
「青、赤、緑、紫と」
「はい、お国の色で」
「ウィンキーは黄色でね」
「それも面白くて」
だからというのです。
「大好きなんです」
「黄色くてもコーヒーの味がすると聞いてるよ」
かかしはにこにことして応えました。
「僕もね」
「僕もだよ」
木樵もでした、このことは。
「僕達はコーヒーを飲むこともないけれど」
「そう聞いているよ」
「そしてそのお話を聞いてね」
「何よりだって思っているよ」
「コーヒーですね」
ジョージも言います。
「お二人はそちらも飲まないんですね」
「身体がそうだからね」
「食べる必要も飲む必要もないからね」
「寝ることも休むことも必要ない」
「僕達はそうだよ」
「凄く便利ですね」
ですがジョージは心の中でコーヒーや紅茶を味わえないのなら残念かな、とも思いました。それを言葉に出しそうにもなりましたが。
お城の中からメイドさんが来ました、黄色いメイド服と白いエプロンです。
そのメイドさんがです、皆に言いました。
「お茶とお菓子の用意が出来ました」
「うん、それじゃあね」
木樵がメイドさんに応えました。
「今から皆で行くよ」
「何処で飲まれますか」
「お城の外がいいかな」
飲む場所は木樵が考えました。
「それなら」
「では二階のテラスはどうでしょうか」
「あっ、いいね」
木樵はメイドさんの提案に笑顔で応えました。
「それじゃあね」
「はい、そちらでですね」
「皆で飲むよ」
「それでは」
こうして皆は二階のテラスでティータイムを楽しむことになりました。黄色いコーヒーやレモンティーが用意されていて。
黄色いチョコレートで覆われたクッキーやシュークリーム、それにケーキが三段のティーセットにあります。そのティーセットを見てです。
ジョージは頷いてです、こう言いました。
「今日はチョコレートですね」
「はい」
先程のメイドさんが木樵の席の後ろから神宝に答えました。
「いいチョコレートが手に入りましたので」
「だからですね」
「このチョコレートもいいんですよね」
カルロスは黄色いチョコレートを見てにこにことしています。
「色も美味しさも」
「最近やっとチョコレートってわかる様になりました」
ナターシャはチョコレート自体のことをお話します。
「それぞれの国のものが」
「私達の世界のチョコとは違いますけれど」
色がとです、恵梨香も言います。
「わかる様になりました」
「チョコレートは本来黒いね」
かかしも自分の席からお話します、七人で円卓に座って卓の真ん中に置かれているセットを見ながらのお話
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