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マクロスフロンティア【YATAGARASU of the learning wing】
遭遇
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のスラスターを使って飛翔する。その様は、俺の最後の記憶よりも格段に滑らかだった。

「………腕は、上げたようだな?」

「……ええ、まあ。あいつ、センスだけはありますからね。」

アルトは不器用でひねくれものだが空を飛ぶ事に関しては誰よりも真っ直ぐだ。

「……明日、俺と奏も見に行くからな?楽しみにしてるぞ。」

「そ、そうですか。……まあ、できる限りはしますよ。」

「それだけ聞けりゃ十分だ。じゃ、頑張れよ。」










「………ってな事があった訳だ。」

「へぇー。これはシェリル以外にも楽しみが増えたね。」

昨日の経緯を傍らを歩く穹の蒼を映した様な髪と瞳をもつ少女に話す。

「フフッ、それにしても二人で出掛けるなんて久し振りだね、翼?」

「そうだな……学校卒業してからこっち、お互い余計に忙しくなったからな……」

俺はS.M.Sのパイロットとして、奏は駆け出しの歌手として、それぞれ忙しい毎日を送っている。今日みたいにお互いの休日が合う日など滅多にないのだ。

「久々のデートだからね?ここは男の子に甲斐性見せて欲しいなぁ?」

「ぐ……何だよ?」

「いやー、ライブの後で美味しいディナーでも奢ってくれると嬉しいなぁ?」

「………はいはい。分かりましたよお嬢様。」

奏もフロンティア船団ではそこそこの知名度があるから俺より稼いでる筈なんだけどな。かくいう俺もS.M.Sでパイロットやっている都合上、困らない程度には稼いでいる。奏の言うとおり、たまには甲斐性ってものを見せるか。

「行こう。そろそろ会場開くぞ?。」

「そうね。……天空門かぁ……。私もやったことないのに。」

奏はS.M.SのCMやら広報やらをやってるためにフロンティア船団内での知名度はそこそこ高い。が、それでもこのフロンティア最大の会場である天空門ではライブをやったことが無いのだ。シェリルの人気度が窺えるところだろう。

「じゃあ敵情視察も兼ねてってところか?」

「んー……純粋に生で聞いてみたいって方が大きいわね。何だかんだとシェリルが凄いのは確かよ。」

会話をしつつ会場に入る俺と奏。薄いドームを隔てた宇宙で行われている事など知らないままに。





無限に続く暗黒の虚空を、一機のVFが駆け抜ける。新統合軍の主力機、VF-171ナイトメアプラスの電子戦仕様機、RVF-171だ。

『こちらリード3、ポイントB-37異常なし。』

『了解、引き続き哨戒をお願いします。』

『了解………ん?何だ?』

『リード3、どうしましたか?』

次のポイントに向け、機首を返しかけたその時、RVF-171の背面に装備された高感度センサーレドームが何
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