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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
9部分:第七話 思いを胸に
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ろうとした。
兄さんは椎名と一年からの付き合いだと言っていた。椎名にとって唯一の友人は兄さんだけ。なら、その気持ちを知ってるのも兄さんしかいないと、気付けたはず……
(結局俺は……我が身可愛さに兄さんに全部押し付けて、自己満足しようとしただけだ……)
父さんに俺はみんなに気を使ってる、なんてよく言ったもんだ。全然使えてない。兄さんの性格を考えれば分かることなのに……
こんなのでは、兄さんが怒るのは無理もない。舎弟契約も破棄したのだ。
そんなことを考えながら、俺は学校へと向かった。
悠里side
その日、俺のクラスでは多馬川の生き物を育てて観察しよう、という課題が上がった。その中で飼育係りを決めるものだったが、面倒臭く誰もやろうとはしなかった。その中で一人、
「だったら……私がやります」
京が手を挙げた。他に誰もやりたがる人はおらず、飼育係りは京に決まった。
「では、飼育係りは椎名さんになりました。椎名さんは、必要なものがあったら言うように」
「はい」
そのあと、京は魚の飼育をする事になった。必要な器具はすぐに揃えられたから、後は日々の管理が大事だ。けど、そこは京だから心配はない。
「はい、お食べ」
京は魚に餌を与える。その様子を俺は席に座りながら見ていた。飼育係りになってからら魚は少しずつ増えていったため、最近はヒーターも買った。魚をやっている京の優しい横顔が印象的だった。
だがある日???異変が起きた。
大和side
その日、いつもより早く学校に行くと、
「なんだ?この臭い……」
教室内から悪臭が漂っていて、水槽には人集りが出来ていた。水槽を見ると、水槽は白く濁り、周囲には異臭。ヒーターが壊れて、中の水は熱湯になり、魚達を殺したのだ。
「そ……そんな……」
椎名は呆然としてしまい、動けない。水槽内の川の生き物たちは全滅し、形も崩れていた。
「椎名だ!椎名がやったんだ!椎名菌で殺したんだ!」
「椎名菌が移ったんだ!」
「椎名菌コエー。椎名に関わるとああやって死ぬのね〜」
「うぅ……そんなヒーターが壊れるなんて…」
椎名はフラフラと水槽を運び出した。俺は気付かないように、その後を追った。
悠里side
学校に来ると、何故かクラスに人集りが出来ていた。中からは異臭がして来て、それが魚の臭いというのはすぐにわかった。
「ふふっ、ショック受けてたね、やっぱナイスアイデアだったわ、情を移させて心の拠り所にしてから殺すの」
「つかさ、クラスのペット死んだだけでショックとかキモイ。死ん
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