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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
8部分:第六話 口は災いのもと
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魔してそれを認めないだろう。


「まあ、あとはなんとかするか」

「アテがあるのか?」

「一応な。まあ、そろそろ頃合いかと思ったから」

「そうですか。頑張ってくださいね」

「ああ。ありがとうな、2人とも」

「いえいえ」

「気にすんなよ」


俺は2人に礼を言うと、病院を後にした。
それから数日後、俺は秘密基地へと歩いていた。他のみんなは少し遅れるらしい。誰も居ない一本道を歩いていると、秘密基地から1人、走ってくるのが見えた。


「……京?」


その人物は誰でもない椎名京その人。なぜ京が秘密基地から出てくるのか?


「あ、悠里」

「よう、どうかしたのか?」

「ちょっと、直江君と話してた」

「大和と?それは珍しい」


竜舌蘭の一見以来、大和は京のことを少し気にするようになったが、まだ周りの状況を気にして動いていた。まだ自分が省られたりするのが、アイツのポリシーに反するのだろう。


「でも意外だ。あいつと京ってあんまり一緒にいるイメージないから」

「うん……約束があるから」

「約束?」

「うん……」



学校では話しかけるなって



「…………あ?」


それを聞いて初めて俺が感じたのは怒りだ。腹の底から沸き上がる、マグマにも似た熱い怒りが。大和とガクトから警告を聞いた時以上に、俺は怒っていた。


「でも、嬉しかった。直江君と話せて楽しかった」

「……そうか」


今この場に京がいなかったら、俺は大和を殴り飛ばしていたと思う。京の笑顔を見てるから、まだ冷静でいられる。


「また明日ね」

「うん、また明日」


京と別れた俺は秘密基地へ向かった。中には大和が先に来ていた。


「あ、兄さん」

「ああ。……他は遅くなるんだろ?」

「そうらしいな」


いつも通りの会話、言葉が少ないと思うだろうが、俺と大和の間では普通だ。


「そういえば、京が来てたみたいだけど?」

「……少し話した。なあ兄さん、ちょっと頼みがあるんだ」

「……なんだ?」

「……椎名をさ、助けてやれないか?」


……今、なんて言った?


「あいつ、悪い奴じゃないし、それに兄さんの方が椎名と仲いいし……」

「……ふざけんな」

「え……?」


押し殺すような声を出して悠里は大和を睨みつける。それを見た大和は戦慄が走った。以前の時よりも何倍も大きく悠里の怒りが感じられたからだ。


「今まで散々無視して、俺には関係無いとかほざいてたのはどこのどいつだ?しかもお前言ったよな?『なにこっち見てんだ?』って。お前とガクトは大衆意見に合わ
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