暁 〜小説投稿サイト〜
真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
8部分:第六話 口は災いのもと
[3/4]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
魔してそれを認めないだろう。
「まあ、あとはなんとかするか」
「アテがあるのか?」
「一応な。まあ、そろそろ頃合いかと思ったから」
「そうですか。頑張ってくださいね」
「ああ。ありがとうな、2人とも」
「いえいえ」
「気にすんなよ」
俺は2人に礼を言うと、病院を後にした。
それから数日後、俺は秘密基地へと歩いていた。他のみんなは少し遅れるらしい。誰も居ない一本道を歩いていると、秘密基地から1人、走ってくるのが見えた。
「……京?」
その人物は誰でもない椎名京その人。なぜ京が秘密基地から出てくるのか?
「あ、悠里」
「よう、どうかしたのか?」
「ちょっと、直江君と話してた」
「大和と?それは珍しい」
竜舌蘭の一見以来、大和は京のことを少し気にするようになったが、まだ周りの状況を気にして動いていた。まだ自分が省られたりするのが、アイツのポリシーに反するのだろう。
「でも意外だ。あいつと京ってあんまり一緒にいるイメージないから」
「うん……約束があるから」
「約束?」
「うん……」
学校では話しかけるなって
「…………あ?」
それを聞いて初めて俺が感じたのは怒りだ。腹の底から沸き上がる、マグマにも似た熱い怒りが。大和とガクトから警告を聞いた時以上に、俺は怒っていた。
「でも、嬉しかった。直江君と話せて楽しかった」
「……そうか」
今この場に京がいなかったら、俺は大和を殴り飛ばしていたと思う。京の笑顔を見てるから、まだ冷静でいられる。
「また明日ね」
「うん、また明日」
京と別れた俺は秘密基地へ向かった。中には大和が先に来ていた。
「あ、兄さん」
「ああ。……他は遅くなるんだろ?」
「そうらしいな」
いつも通りの会話、言葉が少ないと思うだろうが、俺と大和の間では普通だ。
「そういえば、京が来てたみたいだけど?」
「……少し話した。なあ兄さん、ちょっと頼みがあるんだ」
「……なんだ?」
「……椎名をさ、助けてやれないか?」
……今、なんて言った?
「あいつ、悪い奴じゃないし、それに兄さんの方が椎名と仲いいし……」
「……ふざけんな」
「え……?」
押し殺すような声を出して悠里は大和を睨みつける。それを見た大和は戦慄が走った。以前の時よりも何倍も大きく悠里の怒りが感じられたからだ。
「今まで散々無視して、俺には関係無いとかほざいてたのはどこのどいつだ?しかもお前言ったよな?『なにこっち見てんだ?』って。お前とガクトは大衆意見に合わ
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ