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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
8部分:第六話 口は災いのもと
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にした。丁度、冬馬に話を聞きたかったし。
そんなわけで俺は今、葵紋病院に来ている。いつも通り薬局で処方箋を渡して薬を貰うと、準を見つけ、そのまま冬馬の所に来た。


「悪いな。いきなり時間取らせちゃって」

「いえいえ、悠里君とお話できるのなら、これくらいお安いご用です」

「で、俺達に相談って何よ?」

「実はな……」


俺が話したのは京のことだ。俺が動けばイジメは無くなるだろう。しかし、それは悪魔で一時的なものでしかなく、また再発しないとも限らない。もっと根本的なところを解決しないと意味がないのだ。2人は俺の話を真面目に聞いてくれた。


「なるほどね……。おっかねえ話だな全く」

「かなり前から続いていたようですね。そして最近、更に酷くなったと」


今までは口を聞かないや悪口だけだったが、最近では靴を隠したり、病原菌扱いしたり、机に彫刻刀で文字を刻んだり……典型的なのは鬼ごっこだろうか。呪い(この場合は椎名菌)を相手に移すっていう、「呪い鬼ごっこ」。
この年の子供っていうのは、相手がどうすれば傷つくかわかるとそれを実行する。一番タチが悪いのは、それを本人達は当たり前のようにしていき、段々と度が過ぎたことでも平気でやってくことだ。これが世に言う『集団意識』か。


「悠里君の友人もそれを?」

「1人だけな。もう1人は知らん顔して大衆に身を任せ……だな」

「まあ、誰でも面倒事に首突っ込みたくはないだろうしな……たがまあ、親のせいでねえ……子は親を選べねえってのに」


準の意見はもっともだ。けど、京は京だ。親は関係ない。親がなんであれ、それで個人を評価するいわれはない。


「あとは教師陣ですが……こちらは予想がつきますね。父兄も恐らく同じでしょう」


ウチのクラスの担任の対応としては「まあ、そういうこともあるよな」という、素晴らしい無能っぷりを発揮してくれた。父兄は言わずもがな、そんな親の娘はロクなもんじゃない。という感じだ。


「結論から言えば、悠里君達のグループに入れるのが一番効率はいいでしょうね」

「やっぱりそこに落ち着くか……」


これは俺も考えていたことだ。風間ファミリーはうちの学校内では一、二番の大きなグループだ。このグループには入ることでの影響は大きい。まず、モモがいることでイジメの手から守ることができる。モモの性格上、そういった卑怯なことをやる奴らへの報復が怖くて手を出せない。そうでなくても、大和や俺の精神的な報復もあるので手が出しにくい。


「ですが、問題があるんですよね?」

「ああ、大和とガクトだな」


この二人は特に京をよく思ってない。ガクトはそれを当たり前だと思ってるし、大和はニヒルな考えやプライドが邪
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