暁 〜小説投稿サイト〜
シークレットガーデン〜小さな箱庭〜
-荒くれザンク編- 3
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回想がランファのまた効果音とやらで終わった。
まだ意味がわかっていないルシアもわからないなりに、まねをし一緒になって効果音を言う。
それを見たお爺さんはキョトンとした表情で

「……ワシの話聞いてたかのぉ?」

と聞かれ心優しきルシアは

「えっあっうん。聞いてた、聞いてたよ」

とちゃんとフォローしたが正直者のランファは

「んー半分くらい寝てたっ。テヘペロッ」
「シッ!」
「………」

お爺さんも絶句するほどの自分に正直な答えだった。


気を取り直し話を本軸へ戻す。

「本当はすぐにでも探しに行きたいのじゃっ!……じゃがのぉ〜」

お爺さんは痛々しそうに腰をさすり始める。

「じっちゃん腰ワルイの?」
「昔ヘマしてのぉ〜」
「へぇーバカですなぁ〜」

超ドストレートの言葉攻撃お爺さんの心は折れかけていた。

「ジェームズお爺さん。僕たちにシレーナが行った採取場所を教えて」

もしかしたらヨナをさらったあの般若の面の紅き鎧の騎士がそこにいるかもしれないとルシアは思い、お爺さんに聞いてみた。

お爺さんはパァ〜と靄が晴れた表情で

「行ってくれのかいっ!?あ、ありがとうのぉ〜。」

ルシアの手を握りしめ深々としたお辞儀を何度も何度も繰り返しながら言った。

「シレーナが行ったのはここから南に行ったところにある南の森じゃっ。あぁぁあとは頼んだのぉ〜」

お爺さんの家を出ていつまでもいつまでも手を振りながら見送ってくれる お爺さんにルシアは大きな声で強く

「……うん。絶対にシレーナを助けてくるよー」

と言った。その横を歩いていたランファは何故か少しため息交じりで

「はぁーやっぱこうゆう展開になっちゃうよね〜」

と肩を落とし猫背の前のべりの体制で言った。その言葉はルシアの耳には入って来なかったため、お叱りを受けることはなかった。

今まさに、ルシア達の知らぬところでなにか黒く邪悪な者達がうごめいているのであった…。



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