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第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#46
FAREWELL CAUSATIONY〜Hold Me In The Stormy〜
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《シールド・バッシュ》”
 古来より培われてきた、盾を用いる戦法の基本。
 一般的にはイメージしにくいが盾と云うのは
“防御のみを” 目的としたモノではなく、
実際には両手に武器を携えている状態に近い。
 体幹の間近で構えられるため力が伝わりやすく
足運びを利用すれば近・中距離の攻防を “護りながら” 行う事も可能、
投擲すれば遠距離の敵も討つ事も可能なのだ(無論相応の技術を要するが)
 シャナが優れた戦士と雖も遣ったコトもない武具を
此処までの練度で運用出来るのは素質によるものだけではない、
やはり物事の本質を瞬時に見透かし最大限に引き出せる
『真・灼眼』 の能力に拠るモノ。
“だがそこまで”。
 当然のように鎧姿の少女に集まる霧、装甲の強度は関係ない以前に、
素肌を露出してしまっている部分がある為ほぼ論外と云って良い。
 僅かな掠り傷でも勝利が決定する無敵のスタンド、
死霊の幻 像(ヴィジョン)は関係なく、既に目視不能の微細な粒子は
少女の周囲を完全に取り巻いている。
 甲冑など無意味、スタンドには無意味、
窮地に於いて発現した存在能力も灰燼に堕したか?
 しか、し――





 クゥワァァァッッ!!




「――ッ!」
「――ッ!?」
 殺人ウィルス(よろし) く少女の躰に(むら)がった霧が、
刹那の閃きに吹き飛ばされた。
 本来の守備力とは別に、鎧自体が烈輝(れっき)を放ち
ソレが魔の霧を封殺せしめたのだ。
 各装具が熱を宿した “炎そのものの鎧”
 広域に拡散するのではなく一個に凝集しむる
云わば 『正 義(ジャスティス)』 と 「逆」 の能力。
 ソレが無敵のスタンド、その絶望的特性の一端を無効化した、
鎧が放つ烈輝は(マイナス) ではなく(プラス) の力。
 マージョリーのトーガのように破壊的エネルギーでは魔の霧を増幅してしまうが、
創造的エネルギーならば粒子を包み込み傷まで到達しない、
加え時間を置けば軽傷ならば回復すら行えるのだ。
 完全にとは言い難いが現状にてこの形態はベスト。
 少なくとも何も出来ないまま全身をスタンドに支配されるコトはなくなった。
 密度を増し形体(カタチ)を執るならまだしも、
眼に視えない粒子レベルでは鎧の烈輝(バリア)を突き破れない。
 深い霧も、いつかは晴れるもの。
 眩い暁の曙光の中に。
 戦況は、革めて元に戻る。
 真の姿を現したソラトと真の能力(チカラ)を発現させたティリエル。
 対するに承太郎無き今と云えど未曾有の潜在双力を覚醒させたシャナ。
 もうこれ以上続くコトも(あた)わず、文字通りの最終局面。
 左胸甲に杯状の光紋が浮かびそこから戦慄の白刃が抜き出さ
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