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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十七話 私たちはとことん抗って見せます!あなたの書いた筋書き(シナリオ)そして運命に逆らうことができるのならば!!
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「どうなさったんですか!?」
ロビーで待ち受けていたカロリーネ皇女殿下がウィトゲンシュティン中将の憔悴ぶりを見て驚いて駆け寄ってきた。
「死にはしないわよ。」
と、苦笑交じりに言ったウィトゲンシュティン中将だったが、その顔色は悪い。

 カロリーネ皇女殿下はふと、ある可能性に思い当たった。それはまったくの不意打ち同然に脳裏に出てきたものだったが、それに思い至った時思わず冷水を浴びたような気持にさせられたのだった。


 先日のシャロン少将の件といい、ウィトゲンシュティン中将は病弱あるいは何か病気を持っているのではないか。


 それを意志の力で隠し通しているのではないか、とカロリーネ皇女殿下は思った。透き通るような白い肌は自分から見てとても羨ましいと思うのだが、それが病気の裏返しだとしたら――。
ウィトゲンシュティン中将は大丈夫だというようにカロリーネ皇女殿下にうなずき、地上車に乗り込んだ。車には既にアルフレートが待機している。出迎えに出ていた参謀長らも何か言いたそうだったが、中将は手を振って制する。詳しい話は司令部で、という事なのだ。各員がそれぞれの車に分かれて分乗すると車はすぐに走り出した。
「・・・・あの人の相手は楽なものじゃないわ。知己ではあるけれど、いう事ははっきりという人なのだという事が、よくわかったの。」
アルフレートもカロリーネ皇女殿下も固唾をのんで司令官の顔を見守っている。

「同盟の為に死ね、ですって。」

 あけすけな言葉ほど理解に時間がかかるものはない。少なくとも数秒間は二人の頭脳はその言葉を理解することに費やされた。
「死ね、って・・・・。」
カロリーネ皇女殿下が絶句した。つまりは結論としてウィトゲンシュティン中将の第十三艦隊の司令官職はそのままとするが、自由惑星同盟の先鋒死兵としてイゼルローン要塞を攻撃せよ、という事なのだろうが、あからさまにそのような事を言われて気分の良い気持ちになれる人間はどれほどいるのだろう。
「もちろんそんな露骨には言わなかったけれど、言っていることはそういう事だったわよ。『元々自分は会戦を望んではいないが、世論には逆らえない。開戦になった以上は、同盟の為に捨て石になってほしい。』だって。所詮は自由惑星同盟の市民にとって私たちは都合のいい捨て石にしかならないということなのかしらね。」
後半は自嘲的であった。聡明で怜悧な若き才媛の艦隊司令官がいう言葉ではない。二人、特にカロリーネ皇女殿下はそう思っていた。ウィトゲンシュティン中将は若干20代にしてカロリーネ皇女殿下が憧れとするような女性であった。容姿は完璧だし、鋭い頭脳は年長の副司令官らと議論しても後れを取らない。それでいてとても純粋な人だった。一つの目的の為に直向に走っていくその姿はラインハルトを忍ばせるとこ
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