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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第七十七話 私たちはとことん抗って見せます!あなたの書いた筋書き(シナリオ)そして運命に逆らうことができるのならば!!
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 そして、最大の主砲はインドラ・アローとよばれる11億3400万メガワットを誇る主砲であり、これが命中すれば一個艦隊規模を殲滅できる兵器として期待されていた。
 実際一度廃棄予定の老朽艦隊を相手にではあるが、その威力をテストした際には艦隊のみならず背後の小惑星帯も一瞬にして原子に還元してしまったほどの威力で有り、射程としてもイゼルローン要塞トールハンマーの推定射程の同等それ以上を誇る結果がでている。


 いわばすべてにおいてイゼルローン要塞を凌ぐ規模であり、これだけの要塞がイゼルローン回廊に侵入して、要塞決戦をしかければ確実にアーレ・ハイネセンが勝つと思われるのは無理からぬことであった。むろん、同盟市民はおろか同盟軍ですらイゼルローン要塞の正確な機能に関しては情報を持っていなかったのだが、そのような事はどうでもよかった。要は「勝てる!」と宣伝しさえすればいいのであるのだから。
 

 要塞護衛艦隊としては第十六艦隊が出動することとなる。いずれ第十六艦隊は最前線において駐留艦隊の一つとして帝国軍と対峙することとなる予定だった。第十艦隊、第十三艦隊も当初の護衛艦隊として内定している。なかでも第十三艦隊はいずれ駐留艦隊となるか、あるいは付近のエル・ファシル星域に駐留して帝国軍の出方をうかがうこととなっていた。
 だが、不思議なことに真っ先に敵と対峙する機会を得たいと手を上げる正規艦隊司令官は主戦派でさえもいなかったのである。


 ここで一つの問題が生じた。ささやかな物だが、クリスティーネ・フォン・エルク・ウィトゲンシュティン中将にとっては大きな問題であり、上記の事実と関連するところがあるところである。


 すなわち、第十三艦隊の司令官の職をしりぞけ、というのであった。これに激昂したウィトゲンシュティン中将はただちに人事局を尋ねた。


「冗談ではありません!!」
 人事局長のセルゲイ・ウラジミール中将は彼女をなだめるように両手を上げた。鼻の下に立派な太いひげを蓄えているが、その髭がまた胡散臭そうなしろものだとウィトゲンシュティン中将は思った。
「まだ正式なものじゃないよ。」
「ですが!!私をわざわざここに呼んでそうおっしゃっているという事は、まさしく正式なものにほかならないという事ではないのですか!?それに、私が第十三艦隊司令官になってまだ1年あまりです!!」
「1年も勤務すれば十分ではないかな?」
「他の正規艦隊司令官の方々はどうなのですか?普通は最低2年は務めるのが常ではありませんか?!」
ウラジミール中将は肩をすくめただけだった。
「いったい誰の差し金なのですか!?」
我慢ならないようにウィトゲンシュティン中将が詰め寄る。ダン!!とウラジミール中将の机が鳴り、書類が数ミリジャンプした。
「それ
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