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KANON 終わらない悪夢
34パーティー
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水増ししたものを高値で掴まされ、隠れて持ち込んだ安物のダルマウィスキーを混ぜて飲む。
 ツマミは衛生管理など一切されていない、腐敗寸前の黒い鶏肉を重油のような古い油で揚げた唐揚げとポテトなどの毒の塊、腐ったイカか豚肉が乗ったお好み焼き、腐ったタコが入ったタコ焼きなどの粉もん、悪酔い確定であった。
「名雪っ、好きだ〜〜〜〜〜っ! そのデッカイケツを俺に使わせてくれ〜〜〜っ!」
 他の部屋の迷惑になるほど順番に叫び、ラブソングの合間に恋人?の名を呼ぶ男たち。もう涙は枯れ果て酔いも回って、北川も呪いのビスクドールから、呪いの市松人形ぐらいの穏やかな表情に戻っていた。
「シングルベッドで一人上手で床オナしてたんだよ〜〜〜〜っ! 栞〜〜〜〜っ!」
 替え歌の歌詞もどんどん下品になって、もし別室に女の集団がいても、絶対に声を掛けられない学生服の集団。
 惨めさも炸裂していたが、男同士の気安さや連帯感で盛り上がり、案外楽しい時間を過ごしていた。
「香里を食べ〜ると〜、ティンコがもげ〜る〜」
 余命三ヶ月と言われるヒロインがこんな場末のカラオケ屋に来るはずもないが、間違ってクラスの女か同じ学校の奴がいれば、ドン引きされた上で女子全員に話が通って無視され、人生終了が確定するような替え歌で爆笑する一同。学生時代の大切な恋が破れ、もう人生を投げていた。
「真琴の貧乳と合体してえ〜〜〜〜っ!」
 ロボ物のアニソンで、合体の掛け声の代わりに女の子と合体したがる気の毒な男。この後、ホモの先輩の家に「カモがネギを背負った状態」で転がり込み、女装させられて何かに目覚め、処女?を捧げる男は、祐一を掘る確約を取る前に全てを奪われてしまう。
「香里っ、名雪っ、栞っ、みんな一回は好きになったんだ〜〜〜〜っ!」
 北川もノリノリで歌い、年度が変わったり、体型の好みが変わると、乳がでかいが大人しい名雪や、貧乳で病弱だが優しい栞、また元に戻ってキッツイ性格と男嫌いの女が好きになっていた。一穴主義の男には引かれたが、今日はその程度の座興は許された。
「「「「「香里ちゃ〜〜〜〜〜ん!」」」」」
 小学校時代の、天使のような香里を思い浮かべ、マイクを掴んで叫ぶ北川達。
 祐一は五時間目以降、香里と宜しくやっているとばかり思っていた一同も、即座に香里を捨てて川澄先輩や倉田先輩、月宮の三人、秋子さん、見知らぬ真琴と宜しくヤっていて、さらに天野と言う後輩が嫁入りしたと知れば、学校中で暴動が起こり、校舎のガラスが全部割られ、廊下をオートバイが爆走し、北川たちが放送室を占拠して、「俺達は腐ったミカンじゃねえ!」とか叫び、金八先生の説得も虚しく、ついに警官が突入して「中島みゆき」の「世情」が流れるなか連行されて行くのが想像できた。
「「「「「「「「「「くそ〜〜〜っ、相沢の馬鹿野郎〜〜〜〜〜
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