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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
第10話 猛攻
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同じ頃、地球連合側の指揮官であるハンスは部下の機甲兵部隊と共に着用しているパワードスーツ ゴライアスの補給作業が完了した時であった。
パワードスーツは、一般的に歩兵同様に余り電力を消費しないと見られているが、それでも機械である以上電力で動いている。
パワードスーツを動かすモーター、パワードスーツの繊細な動きを可能とする、全身に張り巡らされた人工筋肉、装着者の健康状態を一定に保ち、内部の環境を快適な状態にしておくことで継戦時間を延ばす生命維持装置やそしてそれらに装着者の意志を伝達する操作機器も電力を消費する。
ちなみにパワードスーツがエネルギー切れになった場合は、自動的に着脱モードに移行して直ぐに脱げるようになっている。
災害救助や後方での建設作業等では、部隊に所属する機甲兵の一部のパワードスーツに小型バッテリーを背負わせたタンカー役にすることが出来たが、戦場でそれをやるのは無謀すぎた。
またパワードスーツを着用している人間の問題もある。
かつて再構築戦争期の最後の核≠フ直後には、放射能汚染された地域でも活動可能なように鉛の板や放射能遮蔽装置等が装備され、装着者は、高温と生理的不快感に耐えることになるような人間工学を鑑みないパワードスーツが試作されたこともあった。
それらは、運用時間が2時間が限度であるということと鈍重さが問題視され、採用されることは無かった。
流石にゴライアスを含め、現在のパワードスーツの大半は、軍用、民間用問わず宇宙服に採用されている生命維持装置と同じものが搭載されている。
それによりスーツ内の着用者は、寒波吹き荒れるシベリアの様な極寒の大地でも、灼熱と砂嵐が吹き荒れる北アフリカの砂漠でも、蒸し暑いジャングルでも、毒ガス兵器や細菌兵器が散布され、死者の街と化した市街地でも、全てのインフラが破壊された都市の様な場所でも快適な状態を維持して戦うことができる。
しかしそれでも数時間にわたって着用し続けるのには限度がある。
その為、こうして整備、補給の際には、着脱している兵士も少なくなかった。
ハンスは、補給作業が完了するまでの数分間、ヘルメットを外しただけで、カロリーバーとイオン飲料を間食として摂取する時も、着用し続けていた。
いつ敵が現れてもおかしくないからである。
幸いパワードスーツ ゴライアスのマニュピュレーターは、人間の生身の腕と遜色ないと言われる程の精密な動きとパワーの調節を可能にしていたので、彼がカロリーバーを握りつぶすとかイオン飲料のプラスチック製容器を粉砕するといった事態は起こらなかった。
「ハンス大尉!」
通信部隊から報告が入った。その若い通信兵の声には狼狽と恐怖が感じられた。
「市内に侵入したシグーはどうなった?」
部下と共に補給作業
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