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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
5部分:第三話 原っぱ奪還戦
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と、そこには風間ファミリーが集合していて、原っぱを取り戻すためモモに用心棒を頼んでいた。モモはそれを快諾し、大和と舎弟契約(破ったら嬲り殺すという悪魔の契約)をしていた。ちなみに何故か俺も大和と舎弟契約を結ばされた。モモが言うには「私の舎弟はお前の舎弟も同然」らしい。そして冒頭に戻る。
「鬼退治ってそういうことか」
「ああ。卑劣なことをする鬼ども(上級生)を狩りに行くぞ!」
「目的変わってるし……」
狩りって……まあ、モモならやりかねない。
「でもよー、天城って喧嘩できんのかよ?」
「イメージは無いよね……いつも本読んでるし……」
「強いぞ。私を倒したからな」
「「「「「えぇぇ!?」」」」」
モモの一言にファミリーは驚く。学校では殆ど、京と話す以外は本を読んで過ごしてる悠里が、川神院の跡取りである百代を倒したとは信じられないのだ。
「試すか?悠里(ヒュン!)」
「いきなりかよ(パシッ!)」
百代は不意打ちで悠里に拳を放つが、悠里は体を動かさず、簡単に捌いた。大和達は百代の動きについてすらいけなかったのに、悠里はあっさりとそれを捌いていたのだ。そんな人間が弱いはずがなかった。これを見たファミリーの面々は悠里も手伝ってくれるか聞いてきた。悠里は承諾して原っぱ奪還は翌日になった。
「あっははは!」
翌日、モモは楽しそうに相手を殴り倒していた。原っぱの真ん中で少女が男子を殴って吹っ飛ばす……シュール過ぎないか?
「この野郎〜!」
他の8人くらいが棒を武器に持って一子を狙う。俺は1人に近づいて武器を持つ腕を掴み、腹に蹴りを入れて吹っ飛ばす。
「女の子に、しかも喧嘩に武器を使うんじゃねえよ!雑魚ども!!」
こっちも戦闘開始。相手を武装解除させて1人ずつ殴っていって終了。五秒でゲームセット。
そしてモモは連中のリーダーへと近づく。
「来るな、来るなよ」
「命乞いは、媚びてやるものだぞ?」
そう言って近づくモモの顔は素晴らしいくらい笑顔だった。しかも楽しそう。いくらモモが可愛くても、相手にそれを考える余裕はないだろう。
「俺は本当に悪なんだ子猫も平気でイジメ殺せる!お前も殺すぞこのアマ!」
「ほう、悪か……素敵だなぁ先輩、デートしてくれ。あそこの建物の三階、屋上まで付き合ってくれ」
あ〜あ、モモを怒らしちゃったよ。子猫を殺せるってところで怒ったんだろう。六年生を引き摺って屋上を目指した。流石にそれは不味いと感じたのか、大和は少し焦った。
「モモ〜」
念のために声を掛けておく。モモはすぐに止まって振り向く。
「程々にな〜」
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