バレンタインデー
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んね〜」
悪者のような笑みを見せているシャルルとニヤニヤとイヤらしい笑みを浮かべるセシリー。標的にされた私たちは、恥ずかしさに思わず顔を赤らめる。
「だって・・・やっぱり笑顔になってほしいし・・・」
「いい加減気づいてほしいし・・・」
私は付き合うことができているからいいけど、シェリアに至っては相手側が彼女の気持ちに気付いておらず、何も進展が見られない。
「あいつからかってるだけとかじゃないの?」
「え〜?そんなことあるかな〜?」
実はレオンはシェリアの気持ちに気付いているけど、面白そうだから何もせずにいるのではないかと推測しているシャルル。でも、セシリーの言う通り彼がそんなことをできるとは思えない。気付いたら無神経に本人に直接聞いたりしそうだからね、あの子は。
「シリル先輩とそんな話したりはしないんですか?」
「さぁ?聞いたことないけど・・・」
彼と仲の良いシリルなら何か聞いているのではサクラが考えたようだけど、そんなことを聞いた記憶は一切ない。話しづらいとかの原因はあるかもしれないけど、シリルは意外と口が軽いからポロッと話してくれそうな気もするんだよね。
「でもリオンもレオンも鈍感でさ、ちょっとガッカリしちゃうよね」
「それは言えてるかもね」
頬杖を付きながら膨れ気味の天空の神は思わず本音を漏らす。彼女の気持ちが二人に向いているのは、両方が彼女の気持ちに気付かなかった結果であり、彼らが気付かないのは、少女の気持ちが自分のいとこに向いていると認識してしまうこの状況にもあると思うんだけど。
「結局あんたはレオンがいいの?それともリオン?」
「そ・・・それは・・・」
二人の間で揺らいでいるとは言っても、リオンさんよりもレオンとの方が一緒に過ごす時間が長いから、即答で彼の方を選ぶと思っていた。それなのに、彼女はモジモジしているだけでいっこうに回答をしようとしない。
「いい加減に決めちゃいなさいよ」
「え?レオンさんじゃないんですか?」
「シェリアの好きにすればいいと思うよ〜」
もし二人にバレンタインチョコをあげようとしているのなら、それをやめて片方に絞った方がいい。そう思い提案してみるが、彼女から思いがけない返答が返ってきた。
「で・・・でも、二人には色々迷惑かけてるからそのお礼も兼ねてね」
所謂友チョコというものなんでしょうか、それを言われると私たちも無闇にダメとは言えません。むしろ私たちも色んな人に作った方がいいんじゃないのかとさえ思えてきます。
ピピピピピピ
「あ!!もう時間みたい!!」
そこで図ったかのように鳴り響くタイマー。それを聞いたシェリアは大急ぎで冷蔵庫の方へと逃げていきます。
「あの子、一生決められないんじゃないかしら
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