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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
第9話 聖天使出撃
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して、自動ドアへと向かった。
間もなく、自動ドアが閉じる音が静かなブリッジ内に木霊した。
その音は、エリクら内部の人間には嫌に大きく聞こえていた。
「大隊長、どうします?アプフェルバウム小隊長の発進を許可しますか?」
「格納庫に連絡、アプフェルバウム小隊長が出撃する。整備班は準備に取り掛かれ」
「了解」
「ふう、これだから黄道同盟メンバーの関係者は困るな」
冷静さをある程度取り戻したエリクは、軽くため息を吐いた。
この時期、プラント最高評議会議員の1人 ザフト内部にも強い影響力を持つ国防委員長 パトリック・ザラは、プラント最高評議会議員の子弟を集めた部隊を編制、それをザフトの精鋭部隊として前線に投入する案を提案していた。
これは、一見すると多くの地域で、様々な形で行われてきた高貴なる者の義務≠フ一形態の様に見える。
しかしその裏には、遺伝子操作が能力の全てを決定し、それゆえに遺伝子操作を受けたコーディネイターは、ナチュラルを能力で凌駕し、コーディネイター内部でも、資産家等、富裕層の子弟であり、高度な遺伝子操作を施された者…具体的に言うならば、プラント最高評議会議員やプラント内部の企業の重役、技術者等の層は、他の層に優越する……という遺伝子カースト制とでも形容すべき考えが透け見えていた。
流石にこのような考えはプラント内部の社会を階層化させ、分断させてしまいかねない為、誰も公的には肯定していない。
だが、プラントの社会の状況は之を肯定するかのような形態となっているのが、プラント社会の現実であった。
もし遺伝子で全てが決定されるのであれば、我々コーディネイターは、ブルーコスモスの野獣共が言う様に工業部品と何ら変わらない存在ではないか!ふと沸き起こった憤りを彼は自制心で抑え付けた。
エリクは、ユーラシア連邦の勢力圏に位置する小国に新興富裕層の次男として生まれた。
新興富裕層と言っても潤沢な資金があるわけではなかったので、彼は、それ程遺伝子の調整を受けているわけではなかった。
12歳の頃、家族と映画館に行った際にブルーコスモスのテロに巻き込まれ、家族を全て失った。
その2年後、宇宙医学に関する学位を取得したのと同時に多くの地球出身のコーディネイターと同様に当時建設が進められていた産業スペースコロニー群 プラントに入り、以後宇宙での医療機器に関する技術者としてプラントの発展に寄与してきたのであった。
そして多くのプラントの人間と同様に、プラント理事国から課せられるノルマと工場、研究施設として地球経済を牽引しているプラントへの成果に見合わない報酬に反発し、プラントを独立させ、地球の国家と対等の地位にしようと主張する政治団体 黄道同盟に入党した。
黄道同盟のメンバーとなった彼は、その能力を
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