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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
第7話 市街地戦突入
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めた空、草色の丘陵の連なり、ひび割れた道路…その遥か向こうにある打ち捨てられた都市、そこでは彼らの同胞が、廃墟に潜む敵と、戦端を開いている筈だった。
そして彼の傍らに立つ少女の翠玉の双眸も同じ方向を見つめていた…しかし、それはエリクよりも遥かに先を見つめているようであった。
砲弾が落下する遠雷の様な音と、大地を揺るがす怪物の足音の如き振動が廃墟を包む中、地下通路の中で、
ユーラシア連邦陸軍第89歩兵大隊所属の女性兵士、ニサ・アブドゥラニエヴァ一等兵は、両腕で自動小銃を胸に抱えて身体から湧き出る震えを抑えようとしていた。
生まれ故郷でもある、ユーラシア中央部に位置する中央アジア ウズベキスタン州、州都タシュケントで数ヵ月前まで花屋の仕事に就いていた彼女は、開戦後に他の多くのユーラシア連邦の人間と共に徴兵され、西ヨーロッパ方面軍の兵士として送り込まれていた。
彼女を含むガラント少尉指揮下の部隊は、先程までいた地下のピザ屋の食糧庫から出ていき、敵の侵攻予想ルートの付近で待機していた。
彼女以外の兵士も半分近くは、同様に開戦後に兵士になった者達で、不安げな表情をしていた。
戦闘は、数度既に経験している。
しかし、ザフトの本格的な大部隊との戦闘は初めてのことだった。
ニサが最初に兵士として従事した任務は、NJ災害の影響で西ヨーロッパの諸都市に近隣地域…遠くは北アフリカから流入した避難民の救援・誘導の任務であった。
ザフト軍の攻撃は、前線や都市だけでなく、道を埋め尽くす避難民にも及んだ。
ニサは、有翼の悪霊を思わせるザフトのモビルスーツ ディンが放った攻撃で、避難民を満載したトラックが破壊され、周囲にいた人々が巻き込まれるのを目の当たりにしていた。
トラックは焼け焦げ、屑鉄と化して肉とゴムと金属の焼ける臭いが混合した異臭を放ち、その周囲には、黒焦げになった人体がバラバラになって転がっていた。
更にその外側には巻き込まれた不幸な人々が、炎に巻き込まれ、手足を失ってのた打ち回り、動かなくなった家族の身体に縋り付いていた…………
その光景は、今もニサの脳裏に焼き付けられ、今ザフトの襲来を待つ彼女は、3年前に病死した、町の警察官だった父親に助けを求めたくなる心境だった。
「お前ら、怖いか?」不意に先頭に立っていたガラントが言った。
「安心しろ、俺だって怖い!あんな鉄の化け物が隊列組んで突っ込んでくるんだからなぁ……だがな…」
ガラントはここで言葉を切った。
そして振り返り、背後の部下の兵士を見た。
「俺達は、軍人だ。俺は、単に就職の時に有利になる技能や資格が手に入るって
宣伝に乗って入って今ここにいるだけだ。お前たちの中にも似た様な理由や義務を
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