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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
第6話 偽りの囁き
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スし、予想進路上に多連装…MERSを発射することで全滅させたんです!その後ターニャが市内に突入を図り…戦死しました。私は敵の兵器の確認しに向かったので、敵は見ていません。」
「対地兵器を転用したトラップか…」
「それとターニャを撃墜したのは、恐らく対空戦車によるものだと思われます。」
エルマーは、報告を終えると何度も荒い息を吐いた。
まるで激しい運動を終えた後の様に過呼吸気味になってしまっていた。

「ありがとうエルマー、君が生還してくれたことで我々は貴重な情報を得ることが出来た。
中隊員全員を代表して感謝する。少し休むといい」
前線で休めるとは思えないが。脳裏でそう毒づくとケヴィンは、
いたわる様にエルマーの肩に手を置くと、指揮車の外に出た。

指揮車の周囲には、索敵車、ミサイル車や兵員輸送車等の戦闘車両の姿があった。
それら車両部隊を護衛する様にジンやザウートが展開していた。
なお先程帰還したエルマーのディンは、最後尾の輸送トラック改造の整備車の後部トレーラーで整備兵による応急修理を受けていた。


少し遅れてエルマーが指揮車から出た。

「君は後方の<リヴィングストン>に帰還後、医務室で心理カウンセラーの所に行くように」
ケヴィンは、エルマーに指示を伝えると、彼を見送るべく、後に付いていった。
整備車両の上には、エルマーの乗機であるディンが立っていた。
破損個所がいくつか整備されており、煤塗れで帰還してきた時の姿より綺麗に見えた。

エルマーは、整備車両に座っていたディンのコックピットに向かった。
そしてコックピットハッチの上に立ったエルマーは、最後にケヴィンの方向に振り向く。

「ケヴィン中隊長、必ずエレノア隊長と仲間の仇を討ってください!」

力強い声でエルマーは言った。
その表情は先程と比べるといくらかマシに見えた。

「ああ、必ず撃破してみせるよ」
直後、胸部コックピットハッチが閉じられ、ディンは空へと飛翔していった。

ケヴィンは、背後にある現実へと振り向いた。彼の視線の向こうには、ザフトのモビルスーツ部隊を2つ屠った地球連合軍部隊が潜んでいるであろう放棄された都市が、コンピュータゲームに出てくる魔王の棲む城塞の如く聳え立っていた。

ウーアマン中隊は、10機のジンと25両の装甲車両で編成され、支援を担当するカッセル軽砲小隊と偵察を担当するバルク偵察小隊を指揮下に置いていた。
現在、バルク偵察小隊は未帰還であり、指揮官であるケヴィンの指揮下にあるのは
ウーアマン中隊とカッセル小隊のみであった。

「バルクとエレノア達の為にも何としても敵を撃破せねばな」
ケヴィンは、乗機のジンに乗り込んでいた。

彼のジンは、頭部のブレードアンテナが大型
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