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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
第5話 廃都炎上
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と皆を!許さない!」
白い頬を一筋の涙が流れた。
「ターニャ!敵機だ!俺達の右側にいる!」
エルマーが、そういうと同時に彼女のディンの正面モニターに画像が表示された。
NJの影響で画質の荒い画像、そこには市街地へと逃亡する車両の姿が映し出されていた。
ターニャのディンは、それを見逃さなかった。

「あいつか!」
「俺は攻撃してきた敵の兵器を探る!」
この時点で彼らは、戦友たちを一撃のもとに屠った兵器の正体に全く気付いて無かった。また使用される可能性を彼らは考慮していたのであった。

「わかったわ」ターニャもそれに応える。傷ついた天翔ける機械人形は、二手に別れ、行動を開始した。それぞれの任務を果たすべく…

「上空に敵機!こちらに食いついてくれました!」
接近してくる機影を双眼鏡越しに確認した連合兵はジープの荷台で叫んだ。

「よし!作戦通りだ」
口元に笑みを浮かべ、ドライバーの連合士官が言う。
その連合士官は、浅黒い肌とドレッドヘアが特徴的で、もし連合士官の衣服を着用していなければ、大西洋連邦のストリートで楽器を振り回して奇声じみた声を上げているロックミュージシャンと間違えそうだった。

直後、彼らを乗せたジープの真横で着弾の土煙が幾つも上がった。
それは、ディンの主兵装である対空散弾銃から放たれた散弾によるものであった。
土埃を舞い上げてジープは荒野の如くささくれだった道路を疾駆した。
その背後をターニャのディンは影の様に張り付いた。

「糞!烏野郎!」
後部座席に座る連合兵は、自動小銃を乱射したが、モビルスーツの装甲の前では無意味の等しい行為だった。
対するターニャのディンも中々攻撃を仕掛けることが出来なかった。
万全の状態ならば、鷹が兎を仕留めるかの如く容易く撃破できる標的…だが、損傷を受けた現状の機体では、限界があった。

一歩間違えば地面と衝突する。ディンの主兵装である対空散弾銃は、腕で保持する必要があり、その為に姿勢を空中で変える必要があったためである。

これは、飛行MS ディンの欠点の1つとも言えた。距離を取って撃とうにも照準センサーが先程の攻撃で損傷しており、更に一定以上に高度を上げることも不可能であった。
また操縦者であるターニャは、撃墜スコアの上では十分エースと呼んで差支えなかったが、射撃の技量は平均レベルだった。

またジープの様な小目標に戦車や装甲車に対してやるようなバースト射撃を行うのは、弾薬の浪費であるとターニャは、認識していたのである。やがて市内に林立する高層建築へとジープは逃げ込んだ。

ターニャのディンもそれを追う。ジープは右折した。

「次で仕留める」
獲物をしとめるべく、ターニャはディンを右折させる。彼女は勝利を確信していた。
広い平野と
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