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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
第3話 形勢一変
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、逃げ帰った。
だが、この時農業実験が行われ、指導部が未来のプラントのパン籠≠ニ喧伝したユニウスセブンが核攻撃を受けて崩壊した。
漆黒の空間に浮かんだ硝子の砂時計が、縊れから桃色の炎を吹き上げて、音もなく砕け散っていく光景を、宇宙港のモニターから目撃したウェルは、多くの同志同胞と共に無実の同胞を襲った悲劇に涙し、この悲劇を生み出して尚も自作自演だと声明を発表した卑劣なナチュラル≠ノ激怒した。
その数か月後、彼は、以前に適性検査を合格していた、プラントの守護者であり、コーディネイターの技術の結晶であるモビルスーツの訓練を修了した。
5月21日 大洋州連合領 カーペンタリアに降下した。
彼に与えられた任務は、ザウート部隊と共に、軌道上から分割降下した基地施設の資材を組み立てる設営部隊として子供が積み木で城を組み立てる様に基地施設を1日でも早く設営することであった。
この作戦で彼が一番覚えているのは、大洋州連合軍とザフト軍により、基地設営後に開かれた歓迎会の時に食べたステーキが美味かったことであった。
その後も彼は、作戦に参加したが、占領地での幾つかの小戦闘を除くと最前線での戦闘に参加したのは、この戦いだけであった。
最初の戦いで同僚が死ぬなんて……何としても生き延びてやる…ウェルは、そう心に誓うと右横のサブモニターを確認した。部下が突然の同僚の死の衝撃と戦闘の恐怖に何とか対処しようとしていたのと同じ頃、バルクは、モニターに映された外の情景を凝視していた。
敵が機甲歩兵主体である以上、都市のどこに敵が潜んでいてもおかしくないと彼は判断していた。
4月1日以来、放置され痛々しくひび割れたコンクリートの壁を曝す建造物、道路は、アスファルトやコンクリートが捲れ上がり、街路樹は燃料にする為に残らず引き抜かれていた。
道路上には、放置された車両が幾つも放棄されていた。
暴徒の襲撃を受けたのであろうパトカーは無残にも横倒しにされ、ドアや窓ガラスが破損していた。
開戦前は、商品に溢れていたであろう商店の列は、混乱の中略奪され、無残な姿に変換されていた。
特に食料品店は、中で爆弾が炸裂したのかと思う程荒らされていた。
アイスや冷凍食品が保管されていたアイスケースは店の外に転がっている。
衣料品店のショーウインドは軒並みガラスをたたき割られ、中にはガラス片とゴミに塗れた惨死体の様にバラバラの白いマネキンが転がっていた。
マネキンが着用していたであろう衣類は引き裂かれ、劣化し、色紙の屑や原始人の服さながらに変貌して付着していた。
それはゴーストタウンといった表現ですら生易しく、人類が産業革命以来創り上げてきた大量消費社会という名の華やかなる文化文明の生態系が、流通という川の
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