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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
第3話 形勢一変
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弾薬が一斉に炸裂し、
ジンの手首から先が吹き飛んだ。
ジンの正面モニターは、一面黒煙に覆い尽くされる。
「うわぁ」
カートは一瞬何が起きたのか理解できなかった。彼が事態を理解したと同時に左右の廃墟から2機のゴライアスが飛び出す。
左の機体は、グレネードランチャーと、20oチェーンガンを、右の機体は、小型の対戦車地雷を握っていた。
「ブラウン少佐!止めは任せてください!」
右のゴライアスの装着者 ディエゴ・マルティネス曹長は、部下の掩護の元、火器を失ったジンに吶喊した。
「食らえ!」
右のゴライアスが右手に握ったグレネードランチャーを発砲、煙幕弾を詰めたグレネード弾が砲口から高速で射出された。
炸薬と共に内部に充填された煙幕用の薬剤がジンの頭部の間近で炸裂した。
鏃型の物体が砕け散り、小麦粉を撒き散らしたかのように白い煙がジンの頭部を包み込む。
センサーが盲目状態になったジンに後ろに回り込んだディエゴ軍曹の着用するゴライアスが小型の対戦車地雷を投擲する。
その動作は、大理石でその筋骨隆々たる姿を残した古代ギリシャの円盤投げ選手さながらである。
フリスビーの様な形状をした対戦車地雷は、ジンの脚部関節部に直撃した。
人間の向う脛に当る箇所に激突したその物体は内蔵された爆薬を炸裂させた。
プラントの工業技術の粋を集めて作られたモビルスーツ ジンの80t近い重量と18mの巨体を支える脚の関節部は、その攻撃で無残にも破壊された。
2本の脚の片方をガラクタに変えられたジンは、大きく体勢を崩した。
警報がコックピット内に鳴り響く。
「デカ物が倒れるぞ!巻き込まれるなよ!」
ディエゴと部下のゴライアスも次々と退避する。
「うわぁー」
左足を破壊されたジンは左腕で隣のビルを掴む…MSの重量に耐えかねたビルの一部分が崩落を初めた。
鋼鉄の左腕が窓ガラスやコンクリートを引き裂き、負荷に耐えかねた巨大な鈍色の指がちぎれ飛んだ。たて続けに両腕を使用不能に追い込まれたジンは、漸く地面にその身を横たえた。
それは、傍目から見れば非常に滑稽で、もしこれを子供が見れば、大笑いしたであろう光景だった。
だが、当事者である鋼鉄製の魔神の乗り手にとっては、笑いごとなどではなかった。
衝撃で撹拌された胴体コックピットに座っていたカートは軽い脳震盪を引き起こしていた。
もし彼がシートベルトを装着していなかったら、コーディネイターでも重傷を負っていたであろう。
「くそ!歩行不可だと!」
自機が無敵の鉄巨人から巨大なブリキの木偶の坊に変換されたことを理解させられた彼は、即座にコックピット内のサバイバルキットと自動小銃を
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