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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
第3話 形勢一変
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3機のジンは指揮官機であるバルクの機体を後ろにその左右前方に部下の2機を配置する形で集合した。
それは、戦力を集中する行為で、正面戦力で劣る第22機甲兵中隊にとっては不利な状況であった。
「まずは、アウトレンジといくか…」
ハンスは、再び信号弾を打ち上げた。
「信号弾?ナチュラルめ 何考えてやがる」
ウェルが怪訝な表情を浮かべた次の瞬間、頭上より砲弾が降り注いだ。
「なんで!?連合の大砲は、全部爆撃で叩き潰されたんじゃ…」
「砲台!?馬鹿な重砲は全て破壊したと報告があったはず!」
バルクは、予想外の攻撃に驚愕した。
彼は作戦前、事前偵察に出動したディンのパイロットより、市内に重砲、車両の類は確認できずの報告を受けていた。
「畜生!アレクの役立たずが!」
ウェルは、ディンのパイロットの同僚を罵った。
彼らがそういう間にも砲弾は周囲に着弾し、着弾の衝撃と爆発、舞い飛ぶ瓦礫が3機を揺さぶる。
この砲撃を行ったのは、市街の中心区、戦争前は市民の憩いの場であり、現在は、ゴミ捨て場と野良犬や烏の餌場となっている公園に設置された榴弾砲によるものだった。
公園中央の丘……燃料として樹や草花を根こそぎ抜き取られた土色の大地……
ゴミと廃墟の中、怪物の様に榴弾砲は悠然と鎮座していた。
その周囲には、王の馬車を守る鉄の甲冑姿の騎士さながらに鈍色の装甲を煌めかせるパワードスーツが6体展開していた。
155mm榴弾砲、ロングノーズボブの愛称を持つこの大砲は、この時代としては珍しい液体炸薬式の大砲であった。
液体炸薬は、再構築戦争以前、由来となった人物の生年を起源とすることから俗にキリスト暦と呼ばれた西暦の頃、当時主流であった固体炸薬の爆発力を利用した火砲に代わる方式として電磁加速によって砲弾を発射するリニアガンと共に考案されていた技術である。
液体炸薬式の原理は、固体の炸薬に代わり、タンクに充填された液体の炸薬を注入、点火することで砲弾を発射するというもので、砲の構造が複雑化するという欠点と発射する砲弾ごとに薬莢が不要であるという利点があった。
再構築戦争期、液体炸薬式は、リニアガンと共に各国の火砲に導入された。
だが、機構が複雑であることとリニアガン程の威力の向上が望めないため、リニアガンに敗れ、消えていくのも時間の問題であった……だが、NJの影響によるエネルギー危機が状況を変えた。
原子力発電が使用不可になったことによる電力供給の問題は、リニアガンやビーム等の電気を馬鹿食いする兵器の運用する軍隊にも影響を与えた。
宇宙軍は、核分裂炉を搭載する艦艇がガラクタと化したが、68年以降、大西洋連邦を中心に宇宙艦艇のレーザー核融合炉動
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