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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
第2話 反撃の序章
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ラスチックの燃える臭いが入り混じった凄惨な異臭を撒き散らして、炎上していた。

その周囲には、黒焦げの人体のパーツらしき物体がいくつも転がっていた。それは、目の前の物体が装甲車の成れの果てであることを教えていた。

「ひでえ」
「…やはり、歩兵隊を単独で偵察に出したのは失敗だったか」

目の前の惨状にバルクは、己の作戦ミスを悔やんだ。

彼が、装甲車と歩兵隊をモビルスーツと分離したのは、既に都市からは、地球連合軍は撤収したと判断していた為である。都市内に多数残されているであろう進軍、占領妨害用のブービートラップを排除させる為に、歩兵隊のみで都市内に侵入させたのである。

そしてそれが大きな間違いであることをバルクは教えられたのであった。

彼が悔やむ間もなく、次なる危機が彼らに到来する。
突如、都市のどこからか発射されたミサイル3発が彼らに向かって来た。

「ミサイル!」
「撃ち落とせ」

バルクはジンの重突撃機銃で弾幕を張る。
ミサイルは、重突撃機銃の弾幕に突っ込んで全弾撃墜された。

「あそこからか!」

ビルの一つから白煙が上がっていた。
それは、ミサイルが、廃墟のビルの屋上から発射されたものであるということを示していた。

「!?よくもナチュラルが!!死ねよ!!」

ミサイルが発射されたビルに向けてジンの左腕の重突撃機銃が乱射された。
銃口から西暦時代の戦車の主砲と同口径の砲弾が吐き出され次々とビルに着弾した。

4月1日以来ろくなメンテナンスも受けておらず、老朽化していたビルは音を立てて崩壊した。

「はっ、ナチュラルの分際で、コーディネイターに勝てるものかよ!!」

ジンのパイロットはその光景をみて敵を撃破したと判断し、大笑いした。

実際には、そのミサイル陣地は、2日前に工兵隊が機甲兵部隊と共同で張り巡らせた有線によって
遥か離れた廃墟の一つから遠隔操作されていたに過ぎなかった。

「ウェル、弾を使いすぎだ! 敵がまだいるかもしれんのだぞ!」
バルクは、部下の独断行動を咎めた。

彼らは、偵察部隊に過ぎない為、弾薬も燃料も少なく継戦能力は低く、本格的な地球連合の機甲師団等と遭遇した場合全滅する危険性があった。

いくら現状最強の兵器 モビルスーツと言えど弾薬や燃料抜きに徒手空拳で戦うのは、不可能である。
そのことを彼は、地上での戦闘で否応なく認識させられていた。

しかし、経験の浅い彼の2人の部下は、地球連合軍の脅威について楽観視していた。
……かつての彼の様に…

「小隊長ナチュラル共なんていくら居ようが、俺達の敵じゃありませんよ」

ジンに乗る彼の部下の一人、ウェルは薄ら笑いを浮かべて
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