第49話『戦士』
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い。
「2人とも、いけるか?!」
「「大丈夫です!」」
「この魔力…正体を見せたぞ」
ミライは苦笑しながら、呟いた。
正体……それが示すものは、アレしかないだろう。
「あァァァァァァァ!!!!」
人間とは思えない雄叫びが辺りに響く。その勢いに、ビリビリと空気が震えた。
──そして、奴が姿を現す。
「もう許さない。皆殺しだ」
ヒョウは目に見えてわかるほど、激昂していた。鬼の象徴といえる、煌々とした1本の角を頭に生やして。
少年の姿のままではあるけれど、最強の魔獣として彼は戦場に立った。
「馬鹿げた魔力だな。これが鬼族か…」
感嘆しながら、若干口元が引きつっているミライ。さすがの彼でも、驚異を前に驚きを隠しきれていない。晴登に至っては、ヒョウからの鬼気に当てられて、鳥肌が止まらないくらいだ。
ちらとユヅキの様子を窺うと、彼女も怯えているように見えた。
「…やってやるよ」
晴登は拳を強く握りしめる。
ミライの問いに「やる」と答えたんだ。今更逃げたりはしない。妙なプライドだけど、やるしかないんだ。
晴登の右手に、風が衣の様に集う。
「かかってこい、人間」
その言葉を幕開けとし、街を賭けた決戦が始まった。
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