夏の選抜 前編
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「あなたの性格を考えれば、そうとしか考えられませんよ」
「ほっほっほっ。なんせ、今回はもう一人目立っておる人物がおるからのう」
「もう一人? 」
「天之川学園ガンプラバトル部の子じゃよ。名はセシリア リート。センスはいいが、まだまだ荒削りじゃ」
「ああ。あの外国人の………………そのようですね。予選でバトルを見た限りでは、珍しいバトルスタイルを主体にしてましたね」
「うむ。最初にノーマルの機体を使わせたが、癖になっておるのかどこか動きがぎこちなかったのう」
「使わせた?…………なるほど。彼女を鍛えているんですね? 」
「そうじゃ。ハルカゼ君から頼まれたからのう。無論、報酬も貰っておる」
「その報酬とは? 」
リンドウ君のその言葉に対し、不敵の笑みを浮かべる。
「秘密じゃ」
ーーー−−
『BATTLE ENDED』
「えー。これで、一通りのバトルを終了します!勝利数が多い上位十六名を選抜するので、少々時間をください! 」
店員からの言葉を聞き、参加した人達は店内にあるガンプラやショーケースを物色し始めた。
「………………」
その間やることが無くなり、周囲をキョロキョロと見渡す。
…………どーしよ……。イチヨーさんはいなくなっちゃったし、ガンプラはマヒルがいないとよくわからないし、レイたちもいないからおしゃべりしてくれるひともいない…………。
一人でいるということを実感し、寂しさでいっぱいになる。
「………………あっ」
店内の壁際にある椅子に、アゲハを発見する。一人腕を組んで目を瞑っているようだった。
「…………ねてるのかな? 」
特にやることがないため、トコトコと近寄って確認してみる。
「……………」
人差し指で肩をつつくと、目を開けてこちらを睨んできた。
「…………なんだ? 」
「ひまだったから………」
「そうか。俺は暇じゃない。あっちに行ってろ」
シッシッと、追い払うような動作付きで言われた。
「なにしてたの? 」
しかし、本人は構わずに質問する。
「あっちに行ってろ」
「なに───」
「あっちに行ってろ」
言葉を遮って言われ、再び目を瞑る。
「……………なにしてたの? 」
隣に座り、挫けずもう一度質問する。しかし、無視決め込むのかもう反応を示さなくなった。
「…………ねえ」
「………………」
「むー………………アゲハは、なにしてたの? 」
「………………なぜ名前なのかは置いとくが、暇ならイチヨウさんの所に行ってろ」
「イチヨーさんは、どこかにいっていなくなっちゃった。ほかにしっ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ