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第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#52
FAREWELL CAUSATION?〜Silver&Crystal Rond〜
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かに凝縮した時の(まにま)に、
時空間が消し飛ぶ以上の衝撃を受けた。
(き、傷がッ! スタンドの隕石で受けたダメージが!
跡形もなく“治癒(なお)っていく!?”)
 驚異はソレだけに留まらず。
(し、しかも何だ!? この感覚は!? この漲るような(パワー)はッ!
周囲の全てがスローに視える! 
まるで『生命(いのち)のガソリン』を身体に注ぎ込まれたようにッッ!!)




暗   黒   耀   体   験(グリード・オプシディアン・エクスペリエンス)




 古よりの伝承として、人智を超えた魔獣の血には、
畏るべき魔力が宿っているとされる。
 曰くその血を浴びた者の肉体を不死身にする、
曰くその血の生みだす毒気が一国を滅亡させる。
 石仮面が吸血鬼の例を出すまでもなく、
ソレが紅世真王のモノならばその霊験は推して知るべし。
大 災 厄 の 中 の 希 望(ネオ・リスク・ネオ・ハイ・リターン)
 あるスタンド能力によれば「感覚の暴走」に過ぎないものが、
この場合はその幻覚が『現実』のモノと成ってしまう。
 本来他を(しい)する「血の毒」とは、
極論すればその個体がそれだけ「弱い」というコト。
己の身を傷つけられないよう敵へ(へつら)っているに過ぎない。
 真ノ強者にその必要がどこに在ろう?
 寧ろ己に抗う者が悉く死滅する倦怠こそが「毒」と云えるだろう。
「喰らえええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――――――――
―――――――――――――――――――――――ッッッッッッッ!!!!!!」
白銀(シルバー)」が『黄金(ゴールド)』に成ったかのように、
事実ソレだけの輝きを以て『黄金の騎士団(ゴールデン・ナイツ)』が進撃した。
 常闇の樹皮に、次々と突き刺さる剣針、数十万連撃、
しか、し――




『伽、矩、迦、禍、苛! 
“幽波紋” とはこういったモノかや!?
げに(たえ)なる痛覚(あじ)、極点の波紋も()くやか?
苦しうないぞッ!』




 現在、過去、未来を紐解いてみても、
スタンドの直撃を喰らって悦ぶ存在(モノ)など
“彼女” を於いて他にいないだろう。
 100年前北米、“異魔神”と呼ばれた男すらも屠った、
無限の回転を伴う究極スタンド能力ですらも、
彼女は己が光砲を自分に放ち無効化してしまいそうだ。
 全身を闇血に染め、歓喜の哄笑を挙げる暗黒大樹(ファフニール)
 凄惨な光景に視えるがソレはあくまで人間の視点から、
実際は真王の皮一枚傷つけた程度に過ぎない。
 虫の噛み千切りに血を流す人間はいても死ぬ者はいない。
 ソレほどの絶対的格差、スタンド使いとフレイムヘイズの
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