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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
間章 6話 地球が凍結した日
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の通常動力で付近の港湾に避難する事で、重大な事故を引き起こした艦は存在しなかったが、これでは戦闘には投入できない為、戦力価値を喪失した。
地球連合の海軍力の大半は、ザフト軍の魚雷やミサイルを受ける前に失われたことを意味した。
これら重大な被害に対して、迅速に対応すべき地球連合の中核をなす理事国や取るに足らない小国の指導者、政府に至るまで電波障害による情報途絶によって被害の全貌を把握することは叶わなかった。
民間でもテレビやインターネットといったメディアの機能停止による混乱が発生していた。
人類最悪のエープリルフールはこうして幕を開けたのであった。
このエープリルフール・クライシスで特に被害が酷かったのは、原発がエネルギー生産の中心を占めていた大西洋連邦とアフリカ連合、東アジア共和国の中国地区10州とユーラシア連邦のフランス州とその電力に依存する周辺地区だった。
また大西洋連邦のアラスカ州、ユーラシア連邦のロシア州などの寒冷地では、凍死者、餓死者が大量発生した。
中には、住民や建物が、そのまま凍りついた都市すら存在した程である。
逆にアフリカや中東、インド、東南アジア等では、冷房や浄水場の停止によって渇きや熱中症、浄水施設が機能停止したことにより、清潔な水の調達が困難になったことによる衛生面の悪化で、伝染病の流行による犠牲者が発生した。
特にアフリカ連合は、混乱に乗じる形でエジプト州、リビア州等初めとする北部が独立を宣言、アフリカ連合の一極支配の打倒を訴えた。
こうしてアフリカ連合は、後にザフト軍の支援を受け、親プラント国家のアフリカ共同体とアフリカ再統一を国是とする南アフリカ統一機構に分裂することとなった。
逆に被害が少なかったのは、再構築戦争以前に原発からレーザー核融合炉や太陽光発電その他の発電方法に転換していたスカンジナビア王国、大西洋連邦領 日本列島、 ユーラシア連邦領 ヨーロッパ地区の一部、太平洋に存在する国家 オーブ連合首長国等であった。
特にオーブは、赤道連合、汎ムスリム会議に対してエネルギー、物資支援を行い、それと引き換えに中立国家同盟を維持するように要請した。
ユーラシア連邦と東アジア共和国は、中立国の2か国に硬軟織り交ぜた圧力をかけ、支援物資輸入の密約を締結させた。
これにより、2ヵ国からオーブの高性能太陽光パネルや宇宙艦艇の動力源である核融合炉用のレンズ等を初めとする戦略物資が、地球連合に流れ込むこととなった。
この物資のルートは、通過する地域が赤道連合のベトナムを除き旧イスラム圏であったことからモスク・ルートと呼ばれることとなる。
また地球唯一の親プラント国家であった大洋州連合は、事前にプラント側からの通告を受けていたこと
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