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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
37部分:第三十三話 夏の始まり
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ーす」
「決闘なんてええモン見たわ!松永の名…覚えたで!」
「いいぞいいぞ、我が家名、再び高まったぞ」
「次はいよいよあそこかぁ。ん〜〜、学校生活面白そう」
「本来僕達まだ行かない予定だったけどね……好機をもらったんだ。なら行こう、神奈川へ…川神へ!」
久信が言うと燕は楽しそうな顔をした。思い出すのは1人の男の子。4年前からずっと、会いに来てくれた、初恋の人。
「もうすぐ会えるね……悠里くん」
今は川神にいる悠里の名前を呟いた。
同時刻、川神市
「は……くしっ!?」
「風邪か?悠里」
「いや……誰かが噂してるんだ……」
「オジサンに風邪移すなよ?」
「もし治すなら私に移してね…」
「どないしろと?」
俺は京の言葉にツッコミを入れる。
今、俺達は学校の依頼で売春グループの摘発に動いている。今回は依頼主兼、後処理としてヒゲ先生も一緒だ。俺のフェンリルは目立つから別方向から囮役のモロを尾行する。
「つかさぁ、女装が似合いすぎだよな、モロ」
「私でも性別間違えたんじゃないかと疑ったからな。もし女の子ならナデナデしたい」
モモと会話をしていると、モロに数人の男が取り付いた。どうやら組織の人間だな。
「モロに目標が接触した。こっちに尾行は見えない」
「確認したよ、男の後方にも男。周囲を確認中。悠里好き。付き合って」
「だそうだ大和。京、お友達で」
「わかった。まゆっちの方の信号に行くよ」
「確認しました。追跡に移ります」
「気配を消すのはお任せだぜ」
「あのまま行くと、本町の方に出るな」
「ガクト、本町の交差点に先回りしてくれ。そこでまゆっちと尾行わ交代してくれ」
「おうよ!モロの貞操のためだ、頑張るか」
ガクトが大和に返事を入れて、俺は別の道からモロの尾行を行う。大和が発案した尾行リレーは上手く行っている。
相手はこまめに連絡を取り合っているため、連絡が途絶えればアクシデントと思われる。一網打尽にしないといけないから、逃げられても困る。
「目標モロと車に乗っちまったぜ。ナンバーも伝えるぞ」
「2重尾行してた男も、その車に乗り込んだよ」
「追跡者がいないと判断してくれたかな…キャップ頼む」
「俺の
疾風号
(
バイク
)
で追い越せばいいんだな?」
「尾行だっつうに!途中で俺達の車と代わるから。ヒゲ先生、運転よろしく。兄さん、車に乗って」
「おう」
「わかった」
俺は車のボンネットの横を跳ねて着地。助手席に回って乗った。
「跳ぶだけかよ!?」
「いいからさっさとゴー」
ヒゲ先生のツッコミを無視して、
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