暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
IFエンド 「ディアーチェ・K・クローディア」
[2/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
……ん?」

 開店準備を進めていると不意に来客を知らせるベルが鳴り響いた。
 店前の掃除などをしていたのでドアは開けたままにしておいたがきちんと準備中という札は書けておいたはずだ。シュテルやレヴィを始めるとする友が来るという連絡は受けてはいない。注意不足かおちょっこちょいな人物が札を見らずに入ってしまったのだろうか……。

「あ……おはよう王さま」

 営業時間外に入ってきたにも関わらずにこやかに挨拶をしてきたのは同年代の女性。髪色は茶色であり、長さは肩甲骨あたりまである。他に特徴を上げるとするならば髪留めがあることくらいだろう。
 我のことを愛称で呼び、なおかつ悪びれた様子を見せない茶髪の女……ここまで言えば分かる者には分かるのであろうな。はぁ……何故朝っぱらからこやつの相手をしなくてはならぬのだ。

「小鴉……いったい何の用だ?」
「ちょっ王さま、その面倒臭さを全く隠してない顔はどうかと思うんやけど。今日はまだ何もしとらんやん!?」
「開店もしておらぬのに入ってきておる時点で何もしとらんことはないであろう。それにこれから何かするに決まっておる」
「あんな王さま、そういう決めつけはあかんと思うで。私達ももうええ年や。いつまでも昔のままじゃないんやで」
「確かに子供の頃とは環境も生活も変わっておるのは認めるが……貴様の胡散臭い物言いはあの頃と何も変わっておらんぞ」

 なのはやフェイトと比べても出世しておるこやつだが、何故こうも仕事から離れると甘えたがりの構ってちゃんになるのであろうか。
 まあ……こういう一面まで見せておるのは親しき者だけなのであろうが。しかし、親しき中にも礼儀ありという言葉があるのだから少しは成長してほしいものよ。

「ところで……先ほども聞いたが貴様は何をしに来たのだ?」
「うーん……一言で言えば出社前の暇潰しやな。今日はちょっと早く起き過ぎてもうて」
「だったら早めに出社して仕事でもすれば良いであろう」
「残念やけど昨日一段落してもうたんや。それに最近は管理局も労働時間にうるさいんやで」

 貴様は注意されておる人物のひとりであろうが。
 こう言いたくもあったが管理局は今も昔と変わらずに人材不足。これに加えて、数年前にジェイル・スカリエッティ一味が中心となって引き起こした事件がきっかけで大きく体制が変わった。
 小鴉を始め我の友人の多くはエリートに分類される人材なだけに仕事量は我が予想するよりも多かったのだろう。人よりも働いておったこやつらが休めと言われるようになったのは喜ぶべきことだ。

「開店準備が残っておるが……まあ良い、適当に座って待っておれ。準備をしながらで良いのなら話し相手くらいなってやろう。……飲み物はコーヒーで良いか?」
「さすが王さま、愛しとる!」
「貴様
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ