1594話
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ってしまう。
「ふむ、お主の言いたい事は分かる。分かるが……どうしたものじゃろうな。そもそも、何故お主はあの子達がガンダムのパイロットだと知っておる?」
「さて、何でだろうな。世の中には絶対に隠し通せる秘密というのは存在しない。必ずどこかからその秘密は知られるものだからな」
正確には原作知識があるからこそなのだが、まさかそれを口に出来る筈もなくそう誤魔化す。
「相変わらず不思議な男じゃな」
「男は多少不思議なところがあった方が、魅力的らしいぞ?」
「……知らんわい、そんなこと」
俺の言葉に溜息を吐くハワード。
他の整備員達も、言葉には出さないがどこか疲れた様子を見せていた。
「それで、デュオやヒイロに連絡は取れないのか?」
「……ふむ」
改めて尋ねると、ハワードはサングラス越しでも分かる程に強い視線をこちらに向けてくる。
そのまま数秒、周囲にいる誰もが言葉を発せない程の迫力を醸し出す。
この辺り、アロハシャツにサングラスといったおちゃらけた格好をしているように見えても、トールギスを開発したメンバーの一角ではあるよな。
やがてそのまま時間が流れ、数分程経った頃だろうか。ハワードが口を開く。
「儂が連絡出来るのはデュオだけじゃな。残念ながらヒイロは以前ここに来てから全く接触しておらん」
予想はしていたが、デュオだけか。
出来ればあの時にヒイロと連絡出来るようにしておいて貰えれば、こっちとしても助かったんだが。
「デュオがヒイロと行動している可能性は?」
「そりゃあ、ないとは言えんが……どうじゃろうな。お主は知らんかもしれんが、ヒイロはデュオの機体からパーツを盗んで自分の機体を修理した。その辺りの事があって……いや、デュオならあまり気にしないか?」
どうやらやっぱり原作通りの流れになったらしい。
それでも良かったのは、俺達がいなくなってからの件だった事か。
もしトールギスから部品を抜かれていれば、色々と面倒な事態になっていたのだろうが。
それにデュオはハワードの言う通り、その辺りの事をそれ程気にしないように思える。
実際、ニューエドワーズ基地に襲撃をしてきた時はヒイロとデュオが一緒に行動していたのだから。
「ヒイロ……ヒイロ・ユイ? やっぱり」
俺とハワードの話を聞いていたサリィが、口の中で小さく呟いているのが聞こえてくる。
ヒイロ・ユイという名前は、サリィもリリーナから聞かされて知ってただろうしな。
……ああ、リリーナか。そう言えば意識を失ったドーリアンの方はどうなったんだ?
意識を取り戻せば、コロニーに対して宥和政策を行うというノベンタの言葉には間違いなく賛成するだろう。
そして、OZが自分達を暗殺しようとした……と
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