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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
間章 3話 戦火に覆われる地球 開戦編
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ったユニウス7の残骸が即席の砲弾となって周辺のコロニー、太陽光発電衛星や宇宙船に突き刺さり、犠牲者を増やした。

これに巻き込まれたものの中には攻撃後、全速離脱を図っていたメビウス ボンバータイプの姿もあった。

次々とユニウス7の周囲で無数の爆発の華が咲いたが、ユニウス7の核爆発に比べれば、植物園のラフレシアと野に咲くタンポポ程の差があった。

ユニウス7のくびれ部分を起点に炸裂したその爆発の閃光は、再構築戦争を超える、世界規模の戦争の開始を告げる輝きとなった。

直ちにユニウス7周辺でザフト軍を中心とした救助部隊の決死の救助活動が行われた。
だが、スペースコロニーの崩壊によって厖大な数のデブリが発生する中での救助活動は困難を極め、逆に救助活動中の小型艇やMSに損失が出る始末であった。

このユニウス7の崩壊で、最終的に243721名ものプラント市民が犠牲となった。
その中には、プラント評議会 国防委員長 パトリック・ザラの妻であり、農業技師でもあったレノア・ザラも含まれていた。

この被害を受け、ザフトのアジテーターによる演説宣伝の嵐と理事国の傲慢な対応を受けた中でも長年、比較的穏健派が多数だったプラントの世論は、ザフト強硬派の宣伝工作と初期の情報の混乱に伴う地球連合各国の自作自演説の主張等によって数日と立たず、強硬派が世論の大多数を占める結果となった。

この時、一部ではスペースコロニーに対する核攻撃という衝撃的な事態を受けてパニックとなったプラント市民の中には、比較的理事国寄りであったメディアを襲撃する者さえいた。


また初期に理事国を中心とする地球連合加盟国が出した自作自演説は、連合側がこの戦争で犯した最大の愚策として一部の歴史家に指弾されているが、これは、当時の連合側……宇宙艦隊を派遣した大西洋連邦は、連合艦隊が核を装備していたことは認識していたものの、メビウスが搭載している核弾頭は対艦隊、宇宙ステーション用であり、プラントの砂時計型スペースコロニーを瞬時に崩壊させるような威力を出すのは、直撃でもない限り不可能である。

ましてザフトが防衛網を展開し、未知のジャミング(当初連合側は、ニュートロンジャマーをこの様に認識していた)装置を運用している状況下でスペースコロニーに直撃させる程の至近距離にまで接近できるなど有得ないと考えていた為であり、むしろ常識的である。


この『血のバレンタイン』事件が発端となり、地球圏は人類史上最大の戦火に包まれることとなる。


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