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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
間章 3話 戦火に覆われる地球 開戦編
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た優秀な軍人であったが、レーダーと通信機、誘導兵器が満足に使用できない状況下での戦闘など誰も経験したことの無いものだった。
核攻撃部隊は、ダミー部隊が派手に陽動を行っている隙に防衛部隊か手薄なコロニーを探した・・・…そして核攻撃機のパイロットは、ユニウス市への攻撃を決断した。彼がユニウス市を選択した理由は、今となっては知る由はないが、単に一番距離的に近かったためと考えられている。
この時、ザフト軍の大半は、補給のため母艦や宇宙港に帰還しており、残った数少ない部隊もダミー部隊の追撃に出払っていた。
その為、纏まった防衛部隊が展開していたのは、アプリリウス等の政治的、軍事的に攻撃される危険性が高いと判断されていたコロニーだった。
ユニウス市は、食糧生産用として農業コロニーへと改装されていたものの当初のジャガイモや穀類といった農作物生産はいまだに試験段階のものであり、 ユニウス1〜6で行われていたのは、嘗てジョージ・グレンらがツィオルコフスキー号で行ったことで知られる合成食品素材の水耕栽培によるクロレラや藻類の生産で、ユニウス7にいたってはプラント内向けの宣伝用に生態系研究用のバイオスフィア区画を改装して北アメリカの田園風景を再現したのみで、これでは、到底プラントの全人口を賄うこと等不可能だった。
ユニウス市が、ザフトの宣伝機関が言う様に、プラントのパン籠となるのは、まだまだ先のことであった。
<以下のユニウス市周辺宙域での戦闘についての記録は、周辺に配置されていたデブリ対策用監視衛星の記録映像、メビウスやジンの残骸から回収された操縦レコーダー、生存者の報告に基づくものである。>
またユニウス市の周辺宙域に展開していたザフト側戦力は、中型輸送艦を改造した仮設防空艦1隻とジン2機のみ。
さらに運の悪いことにジン2機は推進剤補給のために後退していた。
攻撃隊のメビウス ボンバータイプ、メビウス8機を阻止するのは、仮設防空艦ただ1隻だったのである。
しかし仮設防空艦のクルーは果敢にもユニウス市に向う攻撃隊に対してレーザー機銃による迎撃を試みた。
攻撃隊が有効射程範囲に入った同時に仮設防空艦は、8基のレーザー機銃の火線を開いた。
その青紫の炎の雨を7機のメビウスは難なく回避した。
皮肉なことにこのときニュートロンジャマー対策のため、火器の照準は手動で行われていたのだ。
一応銃座を操作する人間は、飛来物処理課のメンバーで使用経験はあったものの一定のスピードで直線的に接近する隕石やスペースデブリを破壊するのと高い回避能力を持った最新式のモビルアーマーを撃墜するのとは勝手が違った。
そして攻撃を回避したメビウス部隊は散開するとそれぞれ胴体にマウントされた対装甲リニアガンを発砲した。
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