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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
間章 2話 燻る火種
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12月には、プラントが南アメリカ合衆国の企業から食糧の不正輸入を図り(当時、プラント以外の従来型コロニーや月面都市では、限定的ながら、食糧の生産が行われていたが、プラントはその形状が農業生産に向いていないとされ、食糧生産が禁止されていた。)食糧を輸送する途中だった輸送船マンデルブロー号が大西洋連邦宇宙軍の静止を振り切って逃亡を試み通信衛星に衝突して大破するという事件(マンデルブロー号事件)が起こった。

シーゲル・クラインは、食糧の自主生産のため、69年、プラントはユニウス市の7〜10区(ユニウスセブン〜10コロニー)を穀物生産プラントに改装した。

この改装にユニウス市が選ばれたのは、元々ユニウスは、宇宙での植物栽培研究や農林水産学の為の研究設備が存在していたため、食糧生産用に短期間で転用することができると考えられたからであった。

これらのプラント自治政府によるプラントを私物化するかのごとき行動にプラント理事国の世論は、激昂した。

地球にいるプラント理事国の国民からすれば、今まで資金や食糧、資源を提供して貰っておきながら、宇宙軍が駐屯(各国宇宙軍は、プラントに迫るデブリや隕石の処理も行っていた)しているだけである。
………にもかかわらず、勝手に工業生産ノルマを圧政だと主張し、プラントを改装し独立を図るなどというのは、恩知らずの泥棒以外の何物にも見えず、当然ともいえた。

この世論を受けてプラント理事国は、実力行使してでも排除すると、駐留宇宙艦隊を中心に編成した鎮圧部隊を投入した………この時点では、誰もがプラント理事国が鎮圧を成功させると見ていた…

だが、現実は、それらの予想を大きく覆した。

宇宙艦隊は、改装作業用の作業機器とみられていたモビルスーツによって半数が撃破され、残りの艦隊は近くの駐留拠点に退却させられてしまうという結果に終わったからである。


これに衝撃を受けた者たちの中で未来を見据えていたのは当時、月面最大の軍事拠点 プトレマイオス基地の宇宙艦隊に所属していたドゥエイン・ハルバートン大佐の派閥とブルーコスモスであった。

ハルバートン大佐は、鎮圧艦隊敗北の原因を鎮圧艦隊がスペースコロニー群を背にしているザフト軍に対してビームによる艦砲射撃が行うことが出来なかったことであると判断し、今後、高威力兵器の仕様が限定されるスペースコロニー周辺、内部での戦闘ではMSが威力を発揮すると考え、大西洋連邦軍もMS開発すべきであると提唱した。

ブルーコスモス、特に盟主ムルタ・アズラエルは、まだMSを開発せずとも、従来の機動兵器 MAによる一撃離脱戦法で対処可能であると判断していた。(ちなみにMAの元祖は空軍時代のジョージ・グレンがテストパイロットとなった宇宙戦闘機である。)

69年9月、大
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