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機動戦士ガンダム SEED C.E71 連合兵戦記(仮)
第1話 欧州の片隅で
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は、切り札と目されていた最新鋭宇宙戦闘MA TS-MA2 メビウスでさえ、ジンの前に1:5〜10という悲惨なキルレシオで戦わなければならなかったほどだった。
最近は、対MS戦術が確立されたこと等で宇宙でも地上でも何とか膠着状態持ち込みつつあるが、それでも流石に限界で地球連合軍は未だに苦戦し続けていた。
地球連合も大西洋連邦所属第8艦隊司令長官 デュエイン・ハルバートン准将の派閥と反コーディネイター団体 ブルーコスモスとの関係も深い事で知られるアズラエル財団傘下の大西洋連邦のデトロイトに本拠を置く軍事企業が中心となって地球連合製MSの開発を進めていた。
・・・…だが、その計画はいずれも思わぬ壁にぶち当たってしまった。
ハードの面では、ジンを上回るMSを開発することも地球連合の国力と技術力をもってすれば、決して不可能事ではない。
問題は、ソフトであるMSを動かす為のコンピュータのOSであった。
当時、ジン等のザフト軍のMSのOSは複雑で、コーディネイターに能力で劣るナチュラルには手に余るものであったのだ。
それは、地球連合が初めてジンを鹵獲した際、MAのエースパイロットでさえ、まともにまっすぐ歩かせることすら出来なかったほどである。
地球連合内のコーディネイター、ナチュラルを問わず、多数の技術者等が全力でOSの改良に昼夜の別無く苦闘しているが、未だにわずかな操縦経験のナチュラルがでも操縦できるMSのOS開発は達成されていなかった。
この厄介な問題が解決しない現状では、宇宙では、MAの加速性能を生かした集団での一撃離脱戦法、地上ではこのような地形を生かしたパワードスーツ等による決死の作戦や数にまかせた物量作戦で対抗するしかない・・・というのが地球連合軍の非情な現実であった。
「おまえら!行くぞ!あの宇宙の化け物共に地球の恐ろしさを刻み付けてやれ!」
ハンスは、双眼鏡を下すと、足元に置かれた有線通信機の受話器を掴み、部下達に向かって叫んだ。
この大型の通信機は、CE以前の再構築戦争期のもので、博物館レベルの骨董品である。
何故、このような旧式の通信機を彼が使用しているのか? それには理由がある。
現在地球上では、プラントが会戦初頭にばら撒いた自由中性子の運動を阻害することで核分裂を抑制する機械、ニュートロンジャマー(NJ)は、 北欧のスカンディナヴィア王国や太平洋のオーブ連合首長国といった核エネルギーにあまり依存していなかった地域以外の全地球規模の深刻なエネルギー危機を齎した。
だが、他にもNJには、電波を攪乱する効果があった。
この効果により、軍用高性能レーダーから携帯電話を初めとする携帯通信端末や無線といった通信さえ儘ならない為
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