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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
31部分:第二十七話 黒狼VS猟犬
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……あ」
「クリスお嬢様」
「マルさん」
「え?クリ知り合いなの」
「何やらややこしい事になっているな」
突然の事態にワン子は唖然としてしまうが、そこにこの騒動の張本人である親バカが登場した。
「父様!」
「クリス、我が娘。今日も美しい……紹介しよう。私の部下のマルギッテ少尉だ」
「マルギッテ・エーベルバッハです。覚えなさい」
「部下が失礼を働いたようだ。すまなかった」
「失礼というレベルじゃなかったけどね」
「全くだ」
俺は京に同調して答えた。
このマルギッテという人間、優秀な人材ではあるが、手練れを見ると勝負をふっかけるクセがあるらしい。
それで襲われた方はたまったものではないが、言っても無駄だろう。ちなみに今の俺の中のドイツ軍人はワースト入り寸前だ。
横ではワン子がマルさんにまた勝負をふっかけている。
まぁ、ワン子もあんなのじゃ収まりきれないだろうな。
「父様。何故このような場所に?」
「理由は1つに決まっているだろう」
「と言いますと?」
「お前から連絡が来たからだ、友達同士でなんと泊まりがけ旅行に行くというではないか……!そんな電話を聞いては、父親としていてもたってもいられない。心配でかけつけたのだ」
「それで……わざわざ。父様。自分は幸せ者です」
もうやだ、この会話……
そんなことの為に30人の部下を引き連れてやってくるって、ただの子煩悩のバカ軍人じゃないか。
「娘が大好きな父親か。彼氏とか出来たらそいつ苦労しそうだな……ははは」
「愛しい娘に彼氏が!?ふざけるなぁ!!」
大和の発言にクリスの父は頭をブンブンと振って、銃を突きつけた。
「不穏当な発言はやめてもらおう少年。私が穏和でなかったら発砲していたぞ」
「だったらあなたも常識を弁えた行動をしてください」
俺は2人の間に割ってはいると、銃のスライド部に手を置いてクリス父を睨み付けた。
「貴様、中将から離れなさい」
「黙れ狂犬。フリードリヒ中将、ここはあなたの国ではなく日本です。これ以上の愚かな行為はやめてください」
「ふむ……なるほど、君が黒狼の天城悠里くんか。どうやら失礼をしたようだ。謝罪しよう」
そう言ってクリス父は銃をしまう。その後、マルギッテは川神学園に編入することになったことを教えられた。ちなみにクラスはSクラス。どこまで子煩悩なのかと言いたいが言わない。もう突っ込むのも疲れた。
「ああそれと、森の中にいるお前の部下を10人程撫でといた。ちゃんと回収しとけよ」
「俺は8人ほど」
「なんだと。私が誇る精兵達をか?マルギッテ!確認しろ」
「…
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