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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
3部分:第一話 ある日常の風景
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おこう。川神鉄心こと鉄爺の孫娘にして未来の武神、川神百代。歳は俺より一つ上。この歳からは武の才能が光る天才、もといチート。大体合ってる。
だがそれを言うと「お前もだろ!」とツッコミが入る。……だからなんでさ?


「ああもう……いいから起きろーー!!」


ガバッ!と勢い良く布団を剥ぐ。布団には綺麗な黒髪を散らした百代が丸くなっていた。不機嫌そうに百代は悠里を睨む。


「悠里、年上はもっと敬うものだろ?」

「年上らしいことしたらね。ほら、さっさと鍛錬行くよ」

「面倒臭い〜」


そう言ってまただらける百代。ハァ……なら奥の手Aだな。


「モモちゃん、今日の鍛錬遅れたら、明後日の試合は無しだって」

「なに!?」


今度は勢い良く百代が体を起こした。明後日の日曜日はモモちゃんと俺が試合をすることになっている。何年も前からモモちゃんが鉄爺に頼んでいたらしいが、漸くその許可が降りたらしい。鉄爺曰わく、


「モモも悠里も己の力にたいする認識を改めた方がいい」


とのこと。
ちなみにそれを俺が聞いたのは一昨日のこと、初めて聞いた時には「死んじゃうべや」と思った。ルー師範代は少し呆れていたが。


「じゃ、早くきてね」

「待ってくれ〜!」


だから、ヤダ。百代の叫びをバックに悠里は集合場所へ向かった。




それから数分後、百代はギリギリで鍛錬に間に合うことができた。悠里を見つけたときは少し睨んできたが。


「さて、それでは鍛錬を始めるが……なんじゃモモ、その不機嫌そうな顔は」

「うるさいクソシジイ!大体、鍛錬遅れただけで試合無しってなんだよ!」

「お主が決めたことなんじゃからその責任がつくのは当然じゃろうに」

「相変わらず賑やかネ」

「そうですね〜」


2人の言い争いを尻目に悠里とルーは朝の走り込みのコースを調べていた。今日は川神市をほぼ一周のコースだ。


「どうやらまた痛い目を見んとわからんようじゃのう!」

「上等だ!今日こそギャフンと言わせてやる!」


どうやら殴り合いになるようだ。巻き添えは嫌なので悠里とルーはお互いに頷き指示を出す。


「それじゃあ、走り込みを始めるヨー!みんな悠里について行ってネー!」

「2列ずつ隊列崩さないで付いてきてくださいね〜。ペースがキツかったら落としてきて大丈夫なんで〜」


そう言って一行は川神院を出た。全員が出た所で後ろの方から巨大な爆発音が聞こえたが、聞かなかったことにした。






走り込みを終えると一通りの基礎鍛錬を行ってから川神院を出る。百代と追いかけっこをしつつ仲良く登校する。百代と別れた後、悠里はクラスに向かう
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