ハイスクールD×D おっさんは辛いよ
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か?」
間一髪だったが間に合ったな。
「ええ、なんとか」
「貴様もか詩樹!!この落ちこぼれが!!」
「はいはい、兄貴に比べれば鎮魂の才能はねえ落ちこぼれだよ。だが、鎮魂以外の才能はそこそこあったんでね。ご覧の通り、親父殿のチンケな術程度なら一動作の結界術でも十分防げるさ」
相性の悪い攻撃術なんて覚える暇があったら鎮魂術の精度を上げろよな。
「で、親父殿はなんのようで姉貴達を襲ってるんだ?」
「決まっておるだろう。姫島の名を汚す愚か者共をこの世から消し去るためだ!!汚れしものと交わった朱璃とその娘は絶対にこの世から消し去らねばならん!!」
「汚れしものね。オレから言わせれば俗世に染まりきった親父殿の方が汚れしものだ。博打の借金で御神体の香木を売っ払いやがって」
「何故それを!?」
「オレが買い取ったからだよ。ったく、こっちの足元を見やがって、買い取りの50倍の値を付けやがったんだぞ。兄貴が頭を下げたからタダで元に戻したけどな。代わりに姉貴のことはそっとしといてくれとも頼んどいたんだけどな。相変わらず兄貴は甘いよ。だけど、その甘さがオレは嫌いじゃない。親父殿達を止めてくれと涙ながらに頼まれた。だから、殺しはしない。惨めな目には会ってもらうがな!!」
話している間に準備は全て完了している。式紙で五芒星の陣を敷き、結界の中に封じ込める。そして、オレが編み出した秘術を使う。こんなことに使うような術ではないのだが、惨めな目に合わせるにはこれが一番なのだ。人形に名を刻み込み霊的に繋ぐ。そして人形に呪符を貼り付け、引き剥がす。
「な、何をした」
結界を破ろうとしていた親父殿が膝をつきながら尋ねてくる。
「親父殿の霊的才能を全部剥がし取った。もう術を使うことは出来ないし、霊を見ることもない。ただの一般人の老いぼれだ。術式で弱った足腰を強化してたんだろう?もう、まともに動くことも出来まい。死ぬまで惨めに介護を受けながら生きていけ。金ぐらいは出してやるよ。おっと、自殺も出来ないように縛っておいてやるからな」
「バラキエル、お前の娘だろうが。止めろよ。姉貴は朱乃ちゃんの味方だからお前がなんとかしろよ」
スルメを噛みちぎりながら義兄に文句を言う。
「ふっ、妻と娘の一大事に駆けつけれずに何もできなかった私にはどうすることも出来ない。だが、朱乃に手を出したら殺す」
ウィスキーをかっ食らいながらテーブルに突っ伏す義兄に冷たい視線を送る。ドMだから微妙に今の状況を楽しんでやがるな。
「おい、アザゼル。こいつを現場から外してやれって何回も言っただろうが。なんで外様のオレが割を食ってんだよ」
役に立たない義兄を放って上司に文句を言ってやる。
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