プロローグ
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が、少なくても父が復帰するまで父の代わりに郷を守りたいのです。ですからその間の休暇を頂きたいのです。」
「確かにシュバルツァー男爵が倒れてしまった今、シュバルツァー男爵が復帰するまでの”領主代理”は必要だな。わかった、ゼルギウスには俺の方から――――」
リィンの説明を聞いたリウイが頷きかけたその時凄まじい咆哮が聞こえて来た!
「え…………」
「今のは……!?」
「魔獣の咆哮……でしょうか?」
咆哮を聞いたエリゼは呆け、リィンは驚き、セレーネは不安そうな表情をした。
「……まさか今の咆哮が話にあった謎の魔獣とやらか?」
「は、はい。」
「クソッ、まだユミルから去っていなかったのか……!」
「郷に届かせる程の咆哮なのですから、相当強力な魔獣なのでしょうね……」
リウイの言葉にルシア夫人は頷き、トヴァルは舌打ちをして厳しい表情をし、ペテレーネは不安そうな表情で呟いた。
「……………(ちょうどいい。今もこの屋敷を監視している何者かもついでに炙り出してやる。)――――リィン・シュバルツァー。リザイラを呼べ。」
一方リウイは真剣な表情で考え込みながら窓の外に意識を向けて今後の方針を決めた後リィンに視線を向けて指示をした。
「え……リ、リザイラをですか?何故でしょうか?」
「奴は”精霊王女”。精霊達を統べる”精霊王女”ならばユミルに存在する精霊たちに指示をし、先程の咆哮の持ち主である魔獣の居場所も突き止められるはずだ。」
「あ……はい!―――頼む、リザイラ!」
リウイの説明を聞いたリィンは呆けたがすぐに我に返り、自分が契約している使い魔の一人―――”精霊王女”リザイラを召喚した。
「なっ!?(う、嘘だろう!?エステルみたいに異種族を召喚しやがった……!……というか本当に異種族なのか?見た目は人間にしか見えねぇが……)」
「リザイラ、精霊達に頼んで先程の咆哮の持ち主の魔獣の居場所を探ってもらえるか?」
リザイラの登場に驚いた後興味ありげな様子でトヴァルがリザイラを見つめている中リィンはリザイラに話しかけた。
「ええ、お安い御用です。……………………」
リィンの頼みに頷いたリザイラは足元に魔方陣を展開させた後全身に膨大な魔力を纏って集中し
「……そう、教えてくれてありがとう。――――この郷から下界へと続く渓谷道の上流にある泉のあたりにいるとの事です。」
やがて数分すると集中を終えてリィンに報告した。
「お、おいおい……まだ数分しか経っていないのにもうわかったのかよ!?エステルの時にも感じたが、異種族って反則すぎだろ……」
「ア、アハハ……リザイラ様の場合色々な意味で”特別な存在”ですから他の異
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