プロローグ
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他国の貴族である現シュバルツァー男爵――――テオ・シュバルツァー男爵だったが、今でもエレボニア皇家であるアルノール家を大切に思っていた為、藁にも縋る思いで自分達を頼り、ユミルに避難してきたアルフィン皇女を温かく受け入れ、アルフィン皇女の今後の方針が固まるまで匿う事を決めた。
しかし――――アルフィン皇女がユミルに匿われている事を嗅ぎ付けた”四大名門”の一つ”アルバレア公爵家”の当主であるヘルムート・アルバレア公爵に雇われた”北の猟兵”達がユミルを襲撃した。アルフィン皇女や領民達を守る為に自ら剣を取って猟兵を撃退し続けたシュバルツァー男爵であったが、逃げ遅れた領民を人質に取られて戦えなくなり、そして猟兵達の発砲を受けて倒れた。
その後猟兵達によって誘拐されたアルフィン皇女だったが、奇妙な出来事が起こった。それは結社”身喰らう蛇”の最高幹部である”蛇の使徒”―――第二柱”蒼の深淵”ヴィータ・クロチルダの魔術効果が秘められた”唄”によって操られた猟兵達はクロチルダの暗示によってユミルから去り、漆黒の人形―――クラウ=ソラスを駆る少女―――アルティナ・オライオンによって拘束され、貴族連合の”主宰”である”四大名門”の一つ―――”カイエン公爵家”の当主であるカイエン公爵の元へと連れていかれた。
その翌日、ユミル襲撃の報を知らされたシュバルツァー男爵の子息にして帝位継承権第一位のメンフィル皇女、リフィア・イリーナ・マーシルンの親衛隊に所属しているリィン・シュバルツァーはリフィアの専属侍女長を務め、また恋人の一人でもある義妹のエリゼ・シュバルツァー、エリゼと同じく恋人の一人にして、メンフィル皇女の一人であるプリネ・カリン・マーシルンの親衛隊の隊長兼専属侍女長を務めるツーヤ・ルクセンベールの双子の妹にして”パートナードラゴン”であるセレーネ・アルフヘイム・ルクセンベール、そして事態を重く見た前メンフィル皇帝にして現メンフィル大使であるリウイ・マーシルンとリウイの側室の一人であり、異世界の宗教の一つ―――アーライナ教の”神格者”であるペテレーネ・セラと共にユミルに帰郷した。
11月25日―――――
ユミルに残された爪痕は、思いのほか小さい被害で済んでいた。猟兵の部隊が少人数だったこともあり、幸い犠牲者も出ておらず……郷の住民たちは、翌朝からさっそく片づけを始めていた。
だがリィンとエリゼの父、シュバルツァー男爵は”闇の聖女”と称えられているペテレーネの治癒術やリィンが契約している古神――――”慈悲の大女神”アイドスの”奇蹟の力”を持って危険な状況は脱したものの、意識不明の状態で未だ目を覚まさず……しばらくは経過を見守る必要があるとのことだった。
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