4話「ロリと寝てしまったが、俺はロリコンではないC-ゲス-」
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気に報告してくる。
俺の返答はもちろん――握りこぶしによるゲンコツだ。
ゴツンっ
「俺の手の方が痛いっ!?」
ロリ娘だから柔らかい頭だと思ったら、まるで装甲版を叩いたかのような硬い感触がして手が痛かった。
どうやら白真珠は怪力以外にも、身体がとっても丈夫らしい……銃弾を素手で掴める時点で、成長すれば魔族を素手で倒せる猛者になるやもしれん……。
「あ、あの、僕、何か間違った事をしましたか……?」
俺にひどく拒絶されたと思ったのか。白真珠が不安そうに俺の顔を見つめてくる。
深紅色の赤い目が神秘的で綺麗だ。こういう表情を見ると新鮮さを覚える。
もう少し、この表情を見ていたかったが、場に流れる重い沈黙に俺は耐え切れず――
「いや、躊躇なく犯罪者を殺すのは良いんだが……大抵、こういう奴らは犯罪組織とかに所属している可能性が高い。
出来れば捕まえて、警察にプレゼントした方が芋づる式で悪党を制裁できて良いと思うのだが……」
「そ、そうでした!
僕、正義の味方失格かもしれません……。ごめんなさい、お師様……。
今日の僕は役に立ってません……」
俺は手を伸ばし、自信を失った白真珠の頭をワサワサと撫でてやる。
まだ彼女は幼いんだ。しっかりとした大人がちゃんと褒めてやらないと駄目だ。
ここで自信を失ってウジウジされたら……俺の気分が危うい。
「白真珠がどうしてそこまで正義の味方に拘るのか分からんが……人間、誰だって失敗するさ。
あんまりクヨクヨするな。反省は人を成長させるというが、ぶっちゃけ後悔しても時間の無駄だぞ」
「お、お師様の事をお父様って呼んでもいいですか……?」
この熱っぽい思いを込めた白真珠の呼び方に、俺の背筋がゾクゾクッとした。
危ない。これ以上、敬称が進化したら変になりそうだ。
年の割には、銀髪ロリの声はとっても妖艶で、中毒性があって聞いていると癖になる。
「ダメだ、お師様で我慢しろ」
「じゃ、お兄様?」
「上目遣いで言っても駄目だ、ロマンがある敬称だがお師様で良い」
「じゃ、オニィたま?」
「逆に気持ち悪い」
「アニィ?」
「三文字で響きが良いが却下」
「お師匠様!」
「無駄に長くなってる」
「あ、お師様!悪党の死体が光ってます!」
その声で、俺は首なしライダー達の遺体を見た。
食の神が遺体を持ち去り――場には死体は残らない。
1ゴールドアップルの価値もなかったという事だ。
特攻服とバイクなどの生きてない道具だけが場に残った。
残された冒険者バッチの色が。漆黒の黒色から綺麗な赤色へと変わる。
冒険者も魔物も――このダンジョン世界では死体すら残らない。
「大変です!葬式を出せません!」
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