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真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
27部分:第二十三話 視野の狭さは世界を狭める
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しておく。


「……で、なにか話があったんじゃないのか?」

「うむ。実は最近、堀の外の方ではガラの悪い連中が暴れているそうだ」

「『板垣三姉妹』の名前を聞いたら、近付かないようにしてくださいね☆」

「ふ〜ん……わかった。気をつけるよ」


俺は追加した納豆を手に取ると、醤油をかけてかき混ぜて、カレーに投下した。あずみさんが「げ!?」という顔をするが気にせずに納豆を混ぜる。……うん、やっぱり旨いな。


「悠里、カレーと納豆は合うのか?」

「ん?なかなか旨いぞ。食べるか?」

「……!納豆の粘りとカレーのとろみが上手く合わさっている……!まさか、納豆にこの様な使い方があったとは!」

「なんでも先入観で判断してはいけないぜ」


これでまた一つ、英雄は世の中の知られざる仕組みを知った。昼食を食べた後、俺は食器を片付ける。


「おいコラ天城、テメェ英雄様に変なこと教えてんじゃねぇよ」

「別に変なことじゃないだろ?俺が食いたかったから選んだんだから」

「チッ、ホントにあいつの息子だな。食えねぇ奴だ」


英雄の前では絶対に見せないこの姿こそ、『女王蜂』忍足あずみの本当の姿だ。今までのデレデレはいわゆる『メイドモード』で、こっちが『通常モード』。ちなみに父さんと傭兵時代に戦っていて、結果は惨敗だったらしく、その時のは嫌な思い出らしい。


「そういえばさ、さっきの板垣三姉妹ってそんなにヤバいの?」

「テメェはそうでもないけどな。なんでも最近、武芸者の教えを受けたらしいから一般人にとっては十分脅威だろ」

「なるほどね……確かに他には脅威だな」

「ま、テメェが苦戦するやつなんて、今はヒュームの爺しかいねえがな」

「あずみ!そろそろ教室に戻るぞ!」

「了解しました!英雄さまぁぁぁぁぁ!!!」


一瞬にして人格を変える。流石は風魔の末裔か。
英雄とあずみさんは食堂を後にしていくと俺も食堂を後にした。





その日の放課後、ファミリーのみんなは秘密基地へ集合していた。金曜日の今日は『金曜集会』がある。金曜集会は元々、京が転校してしまう中学の時に決まったものだ。休みの土日に京が戻って遊べる為、その前日になる金曜日にみんなで集まろう、というのがこの金曜集会の主旨だ。
屋上にはガクトとまゆっちの気配があった。多分、ガクトが案内して屋上の景色を見てるんだろ。
中に入るとキャップ以外のメンバーは集まっている。


「で、この棚には囲碁とか将棋とかのボードゲームが置いてあるんだよ」

「凄いな。なんでも置いてあるんだな、ここは」


モロの説明を聞いて、廃ビルの一室とは思えない程に並んでる棚を見て感心したように呟いている。頼
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