序章
???序章 出会いと別れ 2
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石の神殿と呼ばれ 月日が流れ脆く崩れやくなっているため人の立ち入りを禁止にしている場所だった。
「あれは……まさか…」
石の神殿を見た途端、ランファはなにか恐ろしい物を見るような表現をする。
立ち止まって後ずさりし始めた。
そして先を走っていたルシアの腕をいきなり掴み、必死そうな表情で
「だめっっっ!! あの神殿に行っちゃだめ!」
石の神殿にルシアを立ち入れまいとする。
「は、はなしてランファ! 僕は…僕は…ヨナを助けに行かないといけないんだ!!」
いくらランファが命の恩人だったとしても、世界にたった一人の大切な
しかも病人の妹をここで見殺しにすることなど到底できるはずもない。
ルシアは大きく手を振りランファの足止めをかいくぐり神殿の中へと入って行った。
「だめ……だめなの…だめーーーーーー!!……貴方はあの神殿に行ったら……」
自分の必死の忠告を無視し神殿の中へと入って行く
ルシアの背中を見ながらランファはポロポロと大粒の涙を流しながら言った。
「ここが石の神殿……」
神殿の中は大量の苔が生えそこらじゅうが崩れ荒れ放題になっていた。
天井が高く最上階までは苔の生えた螺旋階段と崩れて窓になっている物しかない縦状の灯台の様な造りになっているようだった。
「ヨナは?ヨナはどこだ!?」
辺りを見渡して見るがあるのは苔と崩れた岩ばかり…
耳を澄ましてみてもヨナの悲鳴もおろか足音すらも聞こえてこない。絶望的状況のその時、
「ん?これは…ヨナの押し花の………花びら?」
月の花と呼ばれる 特別な場所で特別な条件が揃わないと咲かないといわれる
貴重な花の花びらが、一定間隔で散らばっていたのだ。
ヨナがルシアに残した道しるべだとすくに気づき
「ヨナ、今助けにいくからね。少しだけ待ってて…」
ルシアは螺旋階段をタタタッと駆け上がって行く。
一気に最上階まで駆け上がると一つ扉があった。ルシアはなんの疑いもなく扉を開けるすると
「侵入者発見! 侵入者発見! 発見!」
二体の巨大な顔に小さな手足の巨大なロボットが待ち構えていた。
その先に、祭壇に横たわるヨナとそのそばに立つ誘拐犯の姿があった。
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