暁～小説投稿ｻｲﾄ～:真剣で私に恋しなさい！Ｓ～それでも世界は回ってる～ 25部分：第二十一話 Day by Day

暁～小説投稿ｻｲﾄ～

真剣で私に恋しなさい！Ｓ～それでも世界は回ってる～

25部分：第二十一話 Day by Day
[1/3]

第二十一話です

ではどうぞ～
********************************************
第二十一話 Day by Day

2009年4月28日(火)

まゆっちがファミリーに加入してから２日後、俺達は少し多くなったメンバーで登校していた。
昨日は大和がＳ組の不死川を麻雀で完封して、不死川は泣いて帰って行った。冬馬によるとリベンジを頼まれたらしく、今日あたり行くかもしれない、とのことだ。
……どうでもいいですけど
俺達は多馬大橋に差し掛かると、

「兄者！あれが川神百代じゃけぇのぉ！」

「ウム、噂にたがわず美しい。満点で合格だな」

見るからにゴッツい筋肉自慢の２人が待ち構えていた。会話から察するに兄弟で百代への挑戦者なのだろう。

「川神百代とお見受けするけんのぉ！」

「そうだが」

「我らは地元では知らぬ者のいない仁王兄弟。道場の世継ぎを作るために強い嫁を探している」

なんとも自信に満ちた事で……いや、むしろあれは慢心か。地元で知らぬ者はいなくても世界とではワケが違う。それでは井の中の蛙だ。天狗になってるな、あれは。

「ガクトが２人いるみたい。筋肉バカ」

「俺様の方が断然知的でナイスガイだぜ」

京の言葉にガクトが反論する。……そういう意味じゃないんだけどな。けどまぁ、確かにガクトの方がマシだと思う。

「アンタ達、純粋な勝負か嫁探しかどっちだ？」

大和が仁王兄弟に問いただした。それを２人はせせら笑いながら答える。

「勝負なんかしなくても俺達の圧勝だけんのぉ」

「嫁探しだ。俺と弟の相手をするな。ワハハハ！」

……あ？何つった？嫁探しだ？コイツら武道家の誇りを踏みにじりやがったな。

「兄者！あっちの黒髪の奴が天城悠里だけんのぉ」

「ふん、只の優男じゃな。俺達の圧勝だけんのぉ」

カチン

「……あいつら、好き放題言ってくれたな」

「流石に言い過ぎだね。……死ねばいいよ」

今の言葉に頭にきたのだろう、モモと京は臨戦態勢をとった。
けど、そこは俺が前に出て２人を制す。

「悠里？」

「今回は俺が行くよ。……腹が立ってしょうがないし」

俺の意図を悟ったのだろう、モモと京は後ろに下がった。俺は大和に荷物を預ける。

「兄さん、今日は何秒で倒す？」

「12秒……いや、10秒でいいや」

あの２人に聞こえないように俺は大和に言う。軽く体を動かすと、俺は兄弟を見据えた。兄弟は今だにニヤニヤと笑っていた。
その笑いは正直、不愉快でしかないから俺はとっとと終わらせたかった。

[8]前話 [1]次最後 [2]次話

※小説と話の評価する場合はログインしてください。

[6]

[0]目次に戻る

暁～小説投稿ｻｲﾄ～
利用規約/ﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰﾎﾟﾘｼｰ
利用ﾏﾆｭｱﾙ/ﾍﾙﾌﾟ/ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ
お問い合わせ

2024 肥前のﾎﾟﾁ