暁 〜小説投稿サイト〜
真剣で私に恋しなさい!S〜それでも世界は回ってる〜
24部分:第二十話 由紀江の恩返し
[3/3]
[8]
前話
[9]
前
最初
[2]
次話
ケェ!!」
「イデデデデ!?割れる割れる!!」
バタバタとキャップは暴れるが、その力は一向に弱まらなかった。天城悠里お得意のお仕置き技『アイアンクロー』は今まで百代やワン子ならず、メンバー全員がその威力を体験済みだ。特に川神姉妹は後ろでガタガタ震えていた。
一分後……
「ふう……マジでやばかったぜ……」
「でも今回はキャップが悪いよ」
「冗談だって。大体、悠里は……」
「あ゛?」
「スンマセンでした!!」
ガバッ!とキャップは土下座する。もはやファミリーのキャップの威厳はないが、これは日常的なものだ。力でも百代より強いし、なにより常識もきちんとわきまえている悠里はファミリーの矯正には適任であった。故に兄貴分なわけだが……
「で、では、その…私も仲間で……い、いいのですね」
「ああ!いいぜ!」
「……うぅぅぅ〜〜……嬉しい…ありが”とうござ”ま”す”っ」
「なんてオーバーな……」
そんなに泣かんでもいいだろ。
その後、由紀江のあだ名は『まゆっち』ということに決まった。それと、モモの拳を全て避けてみせた辺りは流石は剣聖黛十一段の娘だな。
「あ、あの……悠里さんのお父上は天城琉聖さんでは……?」
「あ……そうか。俺の父さん黛十一段と戦って引き分けたんだよな」
「はい……父上から常々伺っていました。とても才能に満ちた良い青年だったと……」
「ん……?悠里の父上はそんなに凄いのか?」
俺の父さんを知らないクリスが聞いてきた。
「凄かったらしいぞ。腕は川神院の師範代クラスの実力を持ち、さらには黛十一段と同等の剣の腕までもっていたそうだ」
「そうなのか……ん?『だった』……?」
「父さんは死んだよ、俺が三歳の時の脱線事故でな。母さんも一緒に」
「……!すまない……また余計なことを……」
「いいよ。もう昔の話だからな」
俺は特に気にせずに話を打ち切った。この日は解散し、新しい仲間としてまゆっちが加入することになった。
************************************************
最近ハマった「銀の匙」が漫画賞を受賞。
さすがは荒川先生。おめでとうございます
[8]
前話
[9]
前
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ