第2章:異分子の排除
第41話「束襲来」
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や他の人の方が優れている。
だが、練度で言えば秋十の右に出る者はいないのだ。
「...今日はやけに人と話すな。束。」
「...あの、ちーちゃん?それだと普段束さんは人と話していないコミュ障みたいに...。」
「事実だろ。」
「さー君!?」
否定したい所を桜に肯定されて束はショックを受ける。
その光景を見て、ますます一夏は困惑と怒りを募らせる。
「(全部...!全部こいつのせいか...!くそが!“原作”をとことん変えやがって!)」
根も葉もないただの誤解である。
しかし、自分こそが正しいと思っている一夏は、さらに勘違いを加速させる。
「(...まぁ、いい。とりあえず、俺も束さんに見てもらうか。)」
未だに束と親しい仲だと思い込んでいる一夏は、自分のISも見てもらおうとする。
ちなみに、白式のコア人格である白は今は白式に戻っている。
「...束さん、俺のも見て――」
「....白式は未だに“火”だけかぁ...。しかもその“火”も零落白夜の恩恵だし。燃費も悪いしこの子に悪いなぁ。」
しかし、一夏の声を束は無視して勝手に白式を見る。
「あ、あの、束さん...?」
「........。」
「っ....!?」
無視する束に再び呼びかけようとして、一夏は怯む。
...一夏に対する束の目が、あまりにも冷たかったからだ。
「え、えっと俺...束さんに何か悪い事しました...?」
「....さぁ、どうだろうねー。束さんは何をやったかなんていちいち気にしないし。」
白式を見終わったのか、束は桜のいる方へ戻る。
その際、一夏とすれ違う時に束は一言呟いた。
「...自分がやった事、お咎めなしとでも思ってるの?」
「っ、ぁ....!?」
その言葉を聞いた一夏は顔を真っ青にする。
そんな表情が見れて嬉しいのか、束はクスクス笑っていた。
「何言ったんだ?」
「んー?秘密だよっ!」
さっきまでの雰囲気はなんだったのかと言わんばかりに、桜と笑顔で会話する束。
「(...容赦ないな、束さん。桜さんも地味に嗤ってたし...。いや、だからと言って許す程、俺はお人好しではないけどさ。)」
明らかに敵視している二人を、秋十は黙って見つめていた。
「...さて、束。用件が済んだのなら早く帰ってもらおう。ここは一応IS学園が貸切っている。関係者ではないお前がいつまでもいていい場所ではない。」
「えー?そんな事言わないでよちーちゃん。」
「ダメだ。」
食い下がろうとする束に対し、千冬はばっさり切り捨てる。
「もー、ちーちゃんのケチ!別にいいもん!どうせ、多分私の力が必要にな
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