暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第41話「束襲来」
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溜まり程の深さしかなかったようだ。

「...はぁ、とにかく、用件を済ませろ。」

「はーい...。...ふぅ、さぁ、大空をご覧あれ!」

 気を取り直して、束が空を見るように言う。
 すると、大空から水色の八面体が降ってくる。

「ちなみにこれ、変形してビームも撃てるよー。元ネタには遠く及ばないけど。」

「それなんて〇ヴァンゲリ〇ン...。」

「後にしろ。」

 冗談めかして言う束だが、千冬に咎められて先に進ませられる。

「えー...。まぁ、いいや。じゃあ、注目!これが箒ちゃん専用機こと、“紅椿”!お姉ちゃんからの誕生日プレゼントだよー!」

「...ISを誕プレに選ぶのって束くらいだよな。」

 八面体が開き、中から赤を基調としたISが現れる。

「なんと、このISは現行ISを大きく上回る束さんお手製だよ!」

「....あの、姉さん...。」

 意気揚々と紹介する束に、箒が恐る恐る声を挟む。

「何かな箒ちゃん?」

「...私にそんな高性能なISは扱えません。」

 “自分はまだまだ未熟”。洗脳が解けてからそう思うようになった箒は、いきなり高性能すぎるISを貰っても扱いきれないと言う。

「大丈夫!そんな事もあろうかと、リミッターがついてるよ!今は...そうだね、第二世代の専用機並になってるかな!少なくとも、このISは箒ちゃんのために作ったんだから、性能も箒ちゃんに合わせてくれるよ!」

「そうですか...。」

 それなら少しは安心できると、箒は引き下がる。

「ちなみに、紅椿の全力は第三世代なんて目じゃないよ〜。なんと!紅椿は私の集大成を詰め込んだ、ISの完成形なのだ〜!」

「....完成...形....?」

 “第〇世代”とは言わずに完成形と言ってのける束に、何人かは首を傾げる。
 桜や秋十は、どういうものか分かったため、少し苦笑いしていた。

「そのとーり!第三世代?甘い甘い!ISは進化し続ける!その機体の力を引き出せる“担い手”と共にね!それがISの完成形だよ!」

「...それは、つまり...。」

「そう、文字通り紅椿は箒ちゃんに合わせてあるのだ〜!はい拍手!」

 全員が茫然とする中、束だけが上機嫌になる。

「...やりすぎだ、束。」

「え〜?操縦者と共に成長する専用機ってロマン溢れない?」

「そういう問題ではないだろう。」

 一人だけ特別すぎるISを貰っては、色々と問題になる。
 元より篠ノ之家は束がISを公開した事により、保護の名目でバラバラになったのだから。
 それを、千冬は指摘する。

「うーん。でも、ISを本来の目的として使わない奴らの意見なんてどうでもいいなぁー。せっかくの
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