暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ガンダムW
1592話
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あったが、鍵やスライムを使うのではなく強引に力で金庫の扉を引き千切り、中に入っていた宝石や金の延べ棒といった代物を収納していく。
 そんな感じで別荘の中を荒し回っていると、やがて俺の耳に別荘の前に車が停まる音が聞こえてきた。
 へぇ、随分と早いな。
 けど、監視カメラがない時点で警備兵達にとってはどうしようもない状況になってる訳で……
 別荘の扉が開かれるのと同時に、気配遮断のスキルを使う。

「おい! 誰かいるのか! 出てこい!」

 警官に似たような服を着た複数の男が中に入ってくると、そう叫ぶ。
 犯人を捕まえるという意味では、自分達がやってきた事を知らせるような真似はしない方がいいのだが、今回の場合は自分達がやって来たというのを知らせる事によって別荘の中の品を物色してるだろう犯人がどこにいるのかを見極める必要があるからこその行動か。
 だが、当然ながらサーヴァントでも何でもない、ただちょっと鍛えただけの人間が気配遮断を使っている俺の存在に気が付ける筈もない。
 ……まぁ、ネギま世界の人間であれば、生身でサーヴァントと互角に戦える奴もそれなりにいるのだろうが。
 ともあれ、今の俺はこいつらに見つかるような事はない。
 攻撃体勢に入れば気配遮断の効果も消えるのだろうが、今の俺には警備員を攻撃するつもりはない。
 幸いこいつらが中に入ってきた時に扉を開けてくれたので、俺が扉の鍵とかを開ける必要もないまま外へと出ていく。

「どうなってるんだ、これ! 別荘の中には何もなくなってるぞ!?」
「馬鹿な! 侵入を探知してから俺達がここに来るまで、20分も経ってないんだぞ!?」

 侵入したと分かってからここに来るまでに20分も掛かるのはどうかと思うが、よく考えたらこの別荘は周辺に何もない場所にある。
 警備員達がどんなに急いでも、ここに常駐している警備員ではない以上、それくらいの時間は掛かるのだろう。
 MSではなくても、警備員だけであれば警備会社と契約をするのではなく専任の警備員とした方がいいと思うんだが。
 その辺り、どうなんだろうな。
 ともあれ、後ろの方から聞こえてくる声は無視し……いや、ついでだ。この警備員達が乗ってきた車も入手しておくか。
 オフロード車で、荒れ地でもスムーズに移動出来るようになっている車は、警備員が乗るのとしてはどうなんだろうな?
 いや、でもヨーロッパの道路事情を考えれば、それ程不思議でもないのか?
 場所によっては道路の舗装がされてない場所も多いらしいし。
 しかも警備会社の名前が車に書かれているようなものではなく、本当に普通に街中を走っていてもおかしくはない車だ。
 幸い車の中に人の姿はない。
 ……普通こういう時って、車の中で1人か2人は待機してるものなんじゃないか?

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